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自殺するには向かない季節 (講談社ラノベ文庫 え 1-1-1)

自殺するには向かない季節 (講談社ラノベ文庫 え 1-1-1)

自殺するには向かない季節 (講談社ラノベ文庫 え 1-1-1)

作家
海老名 龍人
椎名優
出版社
講談社
発売日
2017-05-02
ISBN
9784063815962
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自殺するには向かない季節 (講談社ラノベ文庫 え 1-1-1) / 感想・レビュー

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よっち

ある朝、同級生の雨宮翼が列車へ飛び込み自殺を図るのに関与してしまった永瀬。その自殺が忘れられない彼が友人の深井から過去に戻れるカプセルを手渡され、やり直すために過去へ遡る物語。最初は彼女に関わらないと決意したはずなのに、逆に雨宮に関わる機会が増えてしまう永瀬。そんな彼に改めて突きつけられる「蝶は羽ばたかない」という事実。それでも当事者の変えようとする意志によって変わることもあって、多くの人にとってはさほど変わらない、けれど確実に変わったその結末に、一抹のほろ苦さを感じながらもどこか救われる思いがしました。

2017/05/03

かわゆきか

自殺の損害賠償なんて、本人にとっては何の抑止力にもならんだろうけど、確かに死に方を考えるきっかけにはなるな。生きる理由も死なない理由も、明確な目標がない限りは、大した理由は無いでしょうな。因みに過去自分が死にたいと思った時の思いとどまった理由は「カッコ悪いから」ってだけです。

2017/05/05

ツバサ

自殺は他殺だよなと思ったり。自殺する人皆が死にたがりなわけはないと思うし、どうしようもない状況で”誰”の助けを得られなかったら死ぬしか選択肢がないわけで……。この作品では”誰”かを見つけられて良かったなと思います。それにしても深井くんのミステリアスな格好良さが頭に残りますね。次回作はどんな作品を書いてくるのか楽しみです。

2017/05/04

真白優樹

級友の自殺の瞬間を目にした少年が、親友の助けで過去へと戻り、少女の自殺を手伝うことになる物語。―――蝶は羽ばたかず、変えられない。だとしても、それでも。世界なんて変わらない、でも少しでも変わるものがあるなら。死と自殺という社会問題に時翔の要素を絡めたこの物語は、少し変わっているかもしれない、だけど確かに今ある一つの形の青春が儚げに、どこか爽やかに描かれ、ほんの少しの救いが寂寥の中、残り火のように温かさを放つ物語である。大切なものを無くし、それでも歩き出すこの二人の先にあるものとは。 うん、面白かった。

2017/05/04

たこやき

クラスメイトの雨宮が列車に飛び込む姿を目撃した永瀬は、友人の深井からタイムスリップする薬をもらい……。SF的な要素はあるものの、物語の中心にあるのは、主人公の、雨宮の、それぞれの十代、思春期くらいの時代の葛藤、苛立ち、そういうものだろう。主人公が雨宮に関わること、それ自体が、自分の家のギスギスとした状況からの逃避という面もあるわけだし。そして、ハッピーエンドと思わせてのもう一つの結末。2章構成とかで、こちらの視点の物語があればより面白かった気がする。

2017/06/10

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