山下和美音楽短編集コンチェルト (モーニングKC)
山下和美音楽短編集コンチェルト (モーニングKC) / 感想・レビュー
KAZOO
著者の作品「天才 柳沢教授の生活」と「不思議な少年」から音楽を題材にしているものを集めて2冊に収めたものの第1冊目です。このような企画は楽しくて、読んだものとはいえすっかり忘れてしまっているものもあったり、さらに書き下ろしの作品も若干含まれています。
2015/09/30
匠
静かだけど根底に何か強いエナジーを感じさせる、音楽をテーマにした短編集。表紙とタイトルからクラシック専門かと思われそうだが、内容はロックから始まって幅広く、舞台も現在から過去、話によっては中世のヨーロッパまで遡ったりもする。絵的には「べラとカリバリ」も力作と思うのだけれど、物語として個人的には1話の高校生の息子がロックを通して父親を見直す「ROCK」と、このシリーズのパーソナリティー的な柳沢教授の現在と過去を描いた「こころ」がとても心地良く印象に残った。
2013/06/05
ぐうぐう
音楽をモチーフとして短編を収録した『コンチェルト』。読んでいると、登場人物の過去を物語るエピソードが多いことに気付く。音楽とは記憶を想起させる装置だということなのだろう。しかし、どの話も、結末において未来へ開かれていることにも気付かされる。「過去を忘れないこと それが未来を呼ぶ 唯一の力だ」。その力が、音楽にはあるということだ。
2011/10/28
ぶんぶん
山下和美の作品の中から音楽をモチーフにしたエピソードを選んだもの。 静かに山下の音楽が流れるとき、その世界に浸ってしまう。 「山下教授の〜」や「不思議な少年」で、一回会っているのに、こういうカタチで披露されるとまた見てしまう。 解りそうで判らない、そんなモドカシサが少し嬉しい。
2016/01/30
akogoma@灯れ松明の火@SR推進委員会
ノクターンに比べると、少し「ハード」な内容だったが、根底に流れているものは同じ。音楽はいかなる時でも時空を超え、国境を越えて想い・叫び・願いを繋ぐ。・・・ところで柳沢教授はともかく、もう一人の主人公というか物語の道先案内人であるルカって何者なんすか?(未読者の素朴な疑問)
2013/03/24
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