へうげもの(16) (モーニングKC)
へうげもの(16) (モーニングKC) / 感想・レビュー
さらば火野正平・寺
徳川幕府が成立。冒頭で俵屋宗達登場。阿国歌舞伎も誕生。街では有楽の息子達歌舞伎ものが幅を利かせる。織部は豊臣と徳川の合体を画策。しかし邪魔なのは家康の北政所(高台院)への片思い。織部の暗躍は続く。小堀遠州の織部との訣別。松平忠輝も登場。
2013/11/09
ネロ
冒頭からの流れが痛快!老いて益々なお盛ん…とはことことでしょう。利久居士の没した齢に追いついた古織は落ち着くどころか一層へうげた爺になっていて安心。左門の取り巻きを放屁で追い返すところなんてほんと笑っちゃいますね。一層の人間臭さを放ちながらも茶人としては登りつめてしまいました。願うは豊徳合体の一座建立。しかし、その思惑とは裏腹に、自らのしてきたことのツケがまわってきているところがまた彼らしいです。終わりが見え始めた物語。晩年の彼をどう描き切ってくれるかが見ものですね!
2013/04/30
ぺぱごじら
関ヶ原が終わり、世は徳川体制への過渡期。後々まで続く磐石なものを作りたいと願うものは、最初が肝腎とばかりに、ついつい融通の利かない決めごとを多く作るもの。奔放に戦国を生き、欲望のままにギラギラと天下を窺う『武辺者』は少なからず居ても、そんな者達はもう要らない世の中になりつつある、そんな時期。武によらず『一服一笑の和』を目指す織部の存在は、そんな時代の中和剤としてその利用価値を得たのでしょうね。歳を取っても相変わらず強欲なのは仕方無いとして(笑)。2013-17
2013/02/24
ふくみみ
徳川が実質的な権力を握りつつもそれに不満くすぶる時代。古織殿はついに燕庵を生み出すがそれが石田三成の影響だったとは。金森-姫-宗和の言う「人を見下す笑いに負けちゃだめよ!!」というのは一巻から貫かれるひょうげの精神性なんだろうな。重嗣が頼もしい跡継ぎに育っているのは嬉しいが今後を思うと…。豊徳合体は「おじじお口くさぁい」か描きたかっただけちゃうんかと思うほど言霊のインパクト強かったわ。「まぁるくおさめまっせ」もそうだし擬音だけじゃない山田先生の言霊ストックに改めて感心した。
2013/03/09
眠る山猫屋
関ヶ原以後。古田織部もすっかり大物。だから、今回は息子世代が主人公。やさぐれた左門と武人に育った山城守の対比が鮮やか。よい友情を育めるのかな。そして北の政所と家康の恋の終わりがはかない。
2016/05/29
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