大江健三郎全小説 第6巻 (大江健三郎 全小説)
大江健三郎全小説 第6巻 (大江健三郎 全小説) / 感想・レビュー
ブルーツ・リー
大江健三郎の短編集。多くの純文書きの場合、短編となると、なかなか思想を折り込むのが難しくて、どちらかと言えば筋を重視した作品を書くものなのだが、大江健三郎は、短編でも、思想性が、非常に高い。 今の自分には、大江健三郎の全ての思想を理解するだけの力は無いと思い、圧倒された。 小説の筋として、非常に不道徳なものが書かれていて、それが批判される事が良くあって、確かに自分も不道徳に思われ、人間として如何かと思う面も無いではない。 しかし、小説の良し悪しは、思想だと思う。その深遠な思想をこそ読んで欲しい。
2021/10/30
ゴリゾウ
性的人間、個人的な体験、アトミック・エイジの守護神、作家自身にとって文学とはなにか?、敬老週間、空の怪物アグイー、犬の世界、ブラジル風のポルトガル語/奇計に生まれたわが子の死を願う青年の魂の遍歴と、絶望と背徳の日々。狂気の淵に瀕した現代人に再生の希望はあるのか?新潮社文学賞受賞の「個人的な体験」#651
1972/07/31
感想・レビューをもっと見る