二科てすらは推理しない (モーニングKC)
二科てすらは推理しない (モーニングKC) / 感想・レビュー
トラシショウ。
「さあ、机上の空論を始めよう」。平凡な妻帯者の会社員・百地の痴漢冤罪の窮地をわずか3分間で救ってみせたのは、どう見ても黒髪の清楚可憐な女子高生でありながら、自分は「アラカンのおっさん」だと言い張る美少女の「てすら」。痴漢冤罪に古書の奥付に書き留められた別の書名、連続放火事件まで、彼女の怜悧な「思考実験」と百地によるその「実証実験」が日常の謎から明確な事件までを解き明かしていく、変則的な設定でどこかとぼけた味わいのロジカルシンキングミステリ。思考する事、推理する事が好きなら楽しめる1冊(以下コメ欄に余談)。
2017/10/25
緋莢
「痴漢です!」朝の満員電車で突如、女子高生に手を掴まれたサラリーマンの百地俊太。周りの乗客の冷たい視線を向けるばかりで、百地の言い分を聞いてくれない。そんな中、一人の少女が手をあげる。「次の停車駅まで約3分で解決しよう 私の思考実験で!」突拍子もないことを言い出した二科てすらと名乗る少女、彼女の「思考実験」の果てに導き出された結論とは・・・
2017/12/07
にゃむこ@読メ13年生
かの少年名探偵のごとく、<中身はアラフィフ紳士、外見はJK>、仁科てすら。ある事象(事件)について彼女は推理をしない。ただ机上の空論を組み立てるのみ。痴漢を疑われたサラリーマン・百地俊太はてすらの空論により助けられ、以後行動を共にする。てすらが立てた空論を補完するために俊太が実証する。なかなか斬新な設定で楽しめた。主要登場人物が二人、というのもスッキリしていて良い。父娘がなぜ入れ替わってしまったのか、シーズン2ではその理由が明かされるのか、乞うご期待。
2019/01/26
紫雲寺 篝
既婚別居中の百地俊太は、満員電車で痴漢冤罪の危機に陥る。そのピンチを救ったのは、女子高生(仮)の二科てすらだった。てすらの言う思考実験に少しずつ惹かれ近づいていく百地俊太だが、彼女の妄言と思われた言葉はいよいよ真実味を増してきて……!?PEACH-PITのミステリ。「見た目は子供、頭脳は大人」のアンチテーゼというか、ジンテーゼというか。PEACH-PITを雑誌などで見かけるのではなく単行本で頭の話から読むのは初めてだが、この少人数で話が展開する感じは今まで受けていた印象よりも圧倒的に読みやすく楽しめた。
2018/08/18
イーダ
てすら(外側)が滅茶苦茶かわいい!机上の空論を組み立てていく過程も面白いし、これはアタリの一冊だ!
2017/11/03
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