へうげもの(25) (モーニングKC)
へうげもの(25) (モーニングKC) / 感想・レビュー
眠る山猫屋
グッときた。鷲掴みだ。古田織部、カッコ良過ぎじゃないか。豊臣壊滅の事後処理が粛々と進み、大御所による戦犯捜索も苛烈を極める。豊臣家や織部を救おうとする動きも起きるなか、古田織部は・・・。未来を信じ、自分が遺すものを信じ切る。秀忠さん、そこで替え歌は反則です。切腹の場で家康を笑わせてみせた織部、最期まで己を貫いた策士。だから最後の最期に、南の果てまで上田宗箇が追いかけた影は・・・きっと。天下一のひょうげもの。グッときた。
2018/01/26
ミエル
ついにシリーズ完結。乙武人との別れが辛くなかなか読み進められなかったが、漸く生き様を見届ける気になった。「己が衣ぐらい我を通せ」広義に解釈させてもらい多用したい言葉。人間にしかできない技能、面白さや笑いを哲学に昇格させた織部の功績、巫山戯たジジイではあっても数寄の一時代を作り上げたレジェンドであることを再確認。死に際に至るまでの若干武人風な振る舞い→ニンニクからのリアクション芸に「ひょうげ」人生の仕上がりの良さをみる。散りばめられた伏線の答え合わせと着地、お見事
2018/02/12
読書ニスタ
数寄の道、茶道を教えてくれたシリーズ。織部はもっと評価されてもいいんだろう。お疲れ様。
2019/09/01
解
数年前、同僚に勧められ、3巻が刊行された頃に予備知識なしで読み出したのが本作との出会いだった。不勉強なため、古田織部も数奇も知らなかったけど、読み進めると興味がわき自分で色々と調べる様になった。とは言え、歴史に造詣が深い山田芳裕先生が描くドラマのなかで、史実とフィクションの境界が細かい部分で未だにハッキリとよくわかっていない。わかったのは本作品がひょうげてとても面白かったということ。古織の最後を決めつけないラストも粋だった。「素晴らしい作品を世に放ってくれて本当にありがとう」と山田芳裕先生にお伝えしたい。
2018/02/02
ぐうぐう
「面白いと思う気持ちは……人を人たらしめておるもの……それをなくしてしまえば……人は……民は……何で生きておるのか わからのうなり申す 日の本は 人形だらけの死に体と化しましょうぞ」感無量の全25巻。屈辱の未完作『度胸星』のリベンジを、山田芳裕は充分過ぎるほどに果たした。ひょうげた大作『へうげもの』、ここにて堂々完結。
2018/01/26
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