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歪んだ波紋

歪んだ波紋

歪んだ波紋

作家
塩田武士
出版社
講談社
発売日
2018-08-09
ISBN
9784065123515
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歪んだ波紋 / 感想・レビュー

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starbro

塩田 武士、3作目です。メディアと誤報とフェイクニュースを巡る連作短編集、バブルやグリコ森永事件の亡霊も絡み興味深い内容です。フェイクニュースはまだ簡単ですが、きちんと裏を取って真実を伝えることがいかに難しいか。特にネットの世界は、魑魅魍魎が飛び交っています。

2018/09/02

ウッディ

引退した新聞記者は、自殺した同僚の遺品を整理する中で、昔の記事が誤報で、それにより人生を狂わされた一人の女性がいたことを知る。そしてそのきっかけが自分であったことも・。メディアの形態が変わり、ネットへの依存度が高くなり、フェイクニュースが横行する今、情報の正確性と発信する人の責任と倫理に切り込んだ短編集。インパクトのあるニュースがあると、その真偽を確かめもせず、一斉に世論が加害者をたたく世の中は怖ろしい。小説としての面白さはイマイチでしたが、元新聞記者として矜持が書かせた一冊なんだろうなと思いました。

2019/02/04

旅するランナー

虚報・誤報・捏造。普通の人の人生を変えてしまう、取り返しのつかない報道。サスペンスフルな展開の先に、都市伝説的なオチが待っている。そして、この小説は日本のジャーナリズムに対する警報にもなっている。真っ赤な嘘による赤っ恥。小説中のセリフにもある通り、ニュースなんて話半分で頭に入れておくぐらいがちょうどいいのかもしれない。

2022/01/21

ケンイチミズバ

犯罪報道が情報の裏付けをとらないまま他社より先んじて報じる特ダネ狙いが横行する。それは視聴率や発行部数アップという売り上げにも繋がるので社命でもあるのだろう。しかし後から誤報を詫びたり訂正してもそれによって人生を狂わされた、傷つけられた人がいる事実は消えない。報道機関は反省しない組織なのか、軽率さが罪深いと私は思います。ネットはといえばアフィリエイト広告のための記事ばかり、私たちはお金を払って広告を見せられるためにスマホを配給されているようなもの。真のジャーナリズムは滅亡しかかっているのではないだろうか。

2018/08/23

ヲム

やはり自分の目で見たもののみが真実と言えるんだろうなと思わされました。 自分はほとんどネットニュースでしかニュースを見ないので、この作品を読んでゾッとしました。

2018/11/16

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