鉄鼠の檻(5) (KCデラックス)
鉄鼠の檻(5) (KCデラックス) / 感想・レビュー
鱒子
kindle。悟りと執着の物語は本巻にて完結。志水さんの美麗な絵に導かれ、楽しみつつ読了です。原作よりも分かりやすい、読みやすい! わたしの好きな関口の活躍?というかモノローグが少ないのは、残念ですが漫画の構成上しょうがないですね。迷いつつ進む京極堂の一面にも満足。漫画を読むと原作を読みたくなり、原作を読むと漫画を読みたくなるーーああ、エンドレス。
2018/11/20
雪紫
再読。原作だと淡々と語ってるように見えた犯人の語りやそれ以外が(むしろ文章だけな分余計に)、こちらだと表情や動きなどの追加があるせいで感情が伝わり、恐ろしさが見えてくるのは相変わらず。そして、圧巻と穏やかな終幕――。
2020/11/24
み
完結したら読もうと思って一気読み。京極夏彦の分厚い原作、仏教のややこしい宗派を解説しながら、ここまで纏めあげてるのがすごい。イラストで見る美坊主はまじいけめんでした笑。鉄鼠は魍魎の次に好き。この話のエノさんかがめっちゃ良いんですな…。本当、神は貴方です笑
2019/01/13
ミエル
最終巻。呪を掛ける、憑き物を落とす、いずれも共通の言語がなければ効力はない。仏教者の憑き物を落とすのが難儀、どこかに隙を見つけないと…の京極堂でも時には苦悶する流れが良かった。ひとまず、全員山を下りる大団円、トリックも結末もわかっていても面白い。ようやく絵柄に慣れてきたので、いつか他作品のコミックも読んでみよう。
2018/11/15
ぐうぐう
「彼らは出たいから造ったのだ」京極堂はそれを、脳髄の見立てと呼ぶ。その見立ては、ミステリにおけるトリックを形成する以前に、世界を裏返す。常識が真相を見えづらくさせるのだ、反転した世界では。犯人による殺害動機が驚愕に思えるのは、我々が常識の範疇に生きるのに対し、犯人は裏返った世界に生きているからに他ならない。であるならば、檻の中にいるのは、はて、どちらなのか。にしても、シリーズ中、志水アキが一番ノッてコミカライズしているのが本作ではなかろうか。
2018/11/17
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