十八世紀京都画壇 蕭白、若冲、応挙たちの世界 (講談社選書メチエ 693)
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十八世紀京都画壇 蕭白、若冲、応挙たちの世界 (講談社選書メチエ 693) / 感想・レビュー
Tadashi_N
時代や住居が近いことで、お互いに影響し合う。画風が揃わないのは、各々が強烈だったから?
2019/10/14
umeko
「日本文人画」の章が面白かった。日本と中国の文人画の差が良くわかった。
2019/09/02
六点
江戸初期の文人画,池大雅、与謝蕪村、円山応挙とその弟子たち、若冲、芦雪、蕭白までの18世紀に京都を中心に活躍した画家たちについての論考を纏めてある。何せ初出が1965年(!)から2010年に至るまでのほぼ半世紀に亘る期間の論考であるため、若冲絵ヲタ説という筆者本人が否定してしまった説が出ていたりするのはご愛嬌である。が、古い論文における所謂「奇想派」の評価の低さに憤る著者の熱意が、現代における言わば評価の逆転に繋がったのであるなあとしみじみする。しかし、これらの画家を食わせてた京都って
2019/02/27
mawaji
図書館の書評に載った本コーナーで目にして手に取りました。私の美術館巡りをするきっかけとなった辻先生の過去の著作に応挙の書き下ろしを加えた一冊。「応挙はプロ、若冲はアマ」「徹底した下品さ、庶民性こそ蕭白の真骨頂」「下層の美学」という言葉に納得。過去の巨匠の筆意に倣って描いた作品が原作者の絵にさっぱり似ていないという蕪村が原画よりはるかにすばらしい作品を生み出しているという記述は、無名のアーティストを発掘してカバーし、独自のアレンジで自分たちのオリジナルのように歌い上げたビートルズを思い浮かべてしまいました。
2019/07/25
汲平
ごく狭い地域に、それぞれ全く異なる画風の才能が密集してた奇跡のような十八世紀京都。作者は「奇想の系譜」の辻先生。中国絵画の伝統についても書かれているのだが、親しみのない画家たちで図版がないので理解できない部分が多く未消化な感じ。本編というか主役たちの解説も図版がモノクロの貧弱なものなので、応挙の精緻さや、蕭白のグロテスクさなんかが伝わりにくい。それが残念。あと、表紙カバーに章を設けていない岸駒を使ったのはなぜ?謎だ。
2019/04/17
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