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限定愛蔵版 冷たい校舎の時は止まる

限定愛蔵版 冷たい校舎の時は止まる

限定愛蔵版 冷たい校舎の時は止まる

作家
辻村深月
出版社
講談社
発売日
2019-06-07
ISBN
9784065161616
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限定愛蔵版 冷たい校舎の時は止まる / 感想・レビュー

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ユメ

この贅沢な装幀の愛蔵版はファンとして絶対に持っていたかった。校舎に閉じこめられた7人が大好きだ。彼女らがひそかに抱く劣等感は、私にも少しずつ覚えがある感情。そんな高校生たちを見守り「大丈夫。いつか必ず大人になれるから」と言葉をかける榊は、私にとってヒーローのような存在だ。辻村作品のキャラクターの中でも、出てくると反射的に「ヒーローだ」と思うのは榊と恭司である。分厚い本を閉じたとき、心から「生きていてよかった」と思えた。それはもちろんホストのことでもあるけれど、何度でもこの物語と巡り合える私のことでもある。

2019/10/13

シャコタンブルー

いつか読もうと思いながら、その長さに少し躊躇していたが読んで良かった。高校と大学の貴重な時間を使って書き上げた本作はまさしく辻村さんの原点であり青春の結晶のような作品だった。寒さと冷たさを感じる雪のシーンが印象的で、閉ざされた校舎は「シャイニング」のような恐怖も覚えた。一体誰が!?という犯人捜しも見事で、ページを捲る手が止まらなかった。「鏡の孤城」に繋がる内容が多く、その原点の作品であると確認できた。本作が2004年、鏡が2017年、そうすると2030年頃に系統の傑作が誕生か?いつまでも読み続けたい作家。

2019/12/17

初読は10年以上前。素敵な愛蔵版で再読できるなんて幸せだ。突然校舎に閉じ込められた8人の生徒たち。出るために思い出さなければならないのは、自殺したクラスメイトのこと。ファンタジーともSFとも言える設定で、ミステリやホラーの王道展開が繰り広げられるが、その中で描かれるのは8人それぞれの抱える事情や息苦しさ。だがそこを突き抜けて見えてくる彼らの絆が心地よい。初読時は深月たちに寄り添って読んだが、今回は榊の視点から生徒たちを見守る心地で読んだ。あの頃の私はどうやらちゃんと大人になれました。ありがとう!辻村先生!

2019/12/31

CABIN

辻村深月さんデビュー作を読もうと図書館で予約しましたが、渡された本を見て立派な装丁と分厚さに驚きました。学園モノのホラー&ミステリー小説で、「自殺」と「友情」がテーマ。ミスリードが多くて、次々と予想を裏切られる展開が面白く、また終盤の驚きの伏線回収には感動しました。最後まで飽きることはなく、読んでいて「この物語を書きたい!」との作者の強い思いを感じました。この作品を『限定愛蔵版』で読むことができてラッキーでした。もし購入していたら、読まずに本棚に飾ったままになったでしょうから。図書館に感謝です。

2021/09/15

かおる

あまりの厚さにめげそうになりつつも何とか読了。辻村さんのデビュー作とのことで、どこか初々しい感じがしました。

2020/08/26

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