水の絵本 (講談社の創作絵本シリーズ)
水の絵本 (講談社の創作絵本シリーズ) / 感想・レビュー
やすらぎ
世界は色で溢れている。太陽を浴びて輝き、闇夜のなかに染まる。ぽつぽつと落ちて、さらさらと流れていくものに、色はない。決められた形もなく、生き物のなかを巡っている。乾ききる前に潤いを与え、哀しみや喜びとともに雫となる。みんな地球に生まれたから、なくてはならないものと気づいていて、せせらぎに耳を澄ましている。汚れても濁っても、またきれいになって湧いてきてくれる。青い星を満たしている、唯一無二のもの。長田弘さんの詩も、荒井良二さんの絵も、お互いに何色にでも染まり合えるよう。やすらぎの想いが絵本から伝わってくる。
2024/10/13
旅するランナー
大好きな長田弘さんと荒井良二さんのコラボ絵本。水の美しさ・尊さ・かけがえのなさを伝える優しい詩と、素敵な色使いの絵に包まれて、水辺への旅に同行できます。長田先生が言った、水は神様たちのおしっこだよ、そうなんですねと私はこたえ、そしてこのレビューを書いた。荒井先生には、あれってメキシカンな帽子ですか?を教えてほしい。
2020/02/29
シナモン
図書館本。身近な水の存在。「どんないろもしてないのに どんないろにでも なれるもの」「さわれるけれど つかめない きってもきれないもの」言われてみれば、当たり前のことだけど絵の美しさも相まって心に響いた。哲学的だなーとしみじみしてたら最後の落ちに、えっ!と軽い衝撃が…。なかなかユーモアがありました。
2019/11/08
chimako
中学1年生に読む。なにいろでもないのに、なにいろにもなれる。かたちがないのに、どんなかたちにもなれる。きれないのにすくえる。水の不思議と水の偉大。生きているどんなものにもなくてはならないもの。短い詩だけれど、響く。荒井良二さんの大胆で美しい絵も素晴らしい。
2020/01/28
けんとまん1007
大好きな長田弘さんの詩と、新井良二さんの絵。その色合いの圧倒的な綺麗さが、水面の鏡を思い起こさせる。水とは、本当に不思議な存在であるし、命の根源でもある。そんなことを、思い起こさせる1冊。
2019/10/25
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