江戸は浅草2 盗人探し (講談社文庫 ち 9-2)
江戸は浅草2 盗人探し (講談社文庫 ち 9-2) / 感想・レビュー
ぶち
ご隠居の使い走りで暮らしている主人公。かつかつの暮らしですが、自由な生き方を楽しんでいます。そんな、主人公が弓師の腕を発揮します。時代小説では刀剣での戦いが多いのですが、弓の競い合いは珍しく、興奮しました。長屋の個性溢れる店子たちがそれぞれが得意な分野で力を出し合って問題を解決していく様は、推理帖/捕り物帖としてもたいへん面白いです。作者はミネソタ大学を卒業し、カナダに在住しているということです。だからこそなのでしょうか、日本で暮らしている私が知らない江戸の風物が随所に現われて、たいへん勉強にもなります。
2020/10/03
タイ子
2年越しになりました。シリーズ第2弾。浅草6軒長屋に住むおせっかい屋の住人たち。誰もが独り者っていうのが他の長屋物語と一味違ってて面白い。今回もいくつかの事件や厄介事が持ち込まれ捨て置けない江戸っ子の気質が動き出す。真一郎にはお多香が居ながらこの時代の男たちって吉原通いは止められないのね。青春という若さでもないけど、この連中たちの自由さが何とも微笑ましくていい。過去に辛い目に遭ったお鈴さんが次第に明るくなっていくのも嬉しい。
2020/01/01
真理そら
「辻射り」という言葉に笑ってしまった。弓に関する話が多かったので今回の真一郎はほんの少しかっこよく見えた。次回は謎めいたお多香さんのお話中心で読みたいです。
2019/10/17
天の川
2冊目になって、チーム六軒長屋がこなれてきた感じ。4編どれも面白いが、両替屋の隠居の見掛け倒し用心棒・真一郎が一度は捨てた矢師としての矜持を蘇らせた「辻射り」が特に面白い。真一郎が惚れ込んでいる面打ち師で矢場に勤めるお多香が謎に満ちている。いずれその出自がわかるのかな…。「盗人探し」の遊女の切ない恋の話もいい。もしかしたら、上絵師・律や縫箔師・咲のシリーズより好きかも♪
2021/12/23
はつばあば
六軒長屋は江戸を背景にしているが、どぶ板(貧乏)長屋ではない。所帯臭さがないのがスラスラとノレル要素かも。元矢師の真一郎、今回は最後に長屋の連中達、庶民の皆を儲けさせてあげるやなんて乙な事を(#^.^#)。真一郎や大介らのようにお金儲けより気ままにその日暮らし。男にとっちゃいい江戸の生活ですよねぇ。それにしてもお多香、お主ナニモノぞ。3巻目にいきます(#^.^#)。
2023/06/12
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