御社のチャラ男
御社のチャラ男 / 感想・レビュー
ヴェネツィア
絲山秋子は久しぶり。一時期はシリアスな路線に突き進むかと思われたが、その後は再び軽妙なタッチに復帰。本書はタイトルからして思いっきり軽い。構成の核を成すのが、ジョルジュ食品の部長職にある三芳道造ことチャラ男である。そして彼の周縁にいる人たち(多くは同社の社員)による、15話+1話の語りからなる。全体を通読すれば、会社というのも、そしてそこでの人間関係や、また個々の人たちが抱えている悩みや、ささやかな喜びが浮かび上がってくるという構造である。私には会社員の経験がないのだが、会社とというのは概ねこんなもの⇒
2024/03/08
射手座の天使あきちゃん
惹かれるタイトルなのに… 残念❕ オリラジの藤森さんのような素敵なチャラ男はいませんでした(笑) チャラ男こと三芳さんにも彼を語る登場人物にも、「あぁ居るよね こんな人」とは思うものの人物造形にもお話の展開にも魅力を感じられぬまま読了です。私の読力不足かもです <(^_^;
2021/06/13
kou
タイトルから、「会社のピンチをチャラ男が救う痛快ストーリー」と予想してたら、ブラック企業のリアルな人間模様が描かれていた。社員それぞれの心の内が生々しく、視点が面白かった。こういうチャラ男って、やっぱ何処の会社にも居るんだなぁと思わず苦笑いが・・・(笑)。
2020/05/20
まちゃ
表題からは想像できないほど、今を生きる人へ向けた可笑しくも哀しく共感できる現実の小説でした。要領がよく、お調子者で社内でチャラ男と呼ばれる部長・三芳道造(44歳)。彼のまわりの人びとや、三芳本人までが大いに語る多視点会社員小説
2020/02/29
fwhd8325
チャラ男というのは、ここ最近の言葉なんでしょうか。私の時代には、なんちゃって○○や何にも○○と言って揶揄したものです。そう言われる人たちも根っからの悪人ではなく、小市民的な小賢しさだったように思います。各賞の語りは、辛辣でなかなか楽しい。それにしても、この構成、素晴らしいと思います。濃密ですな。
2020/08/16
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