歴史劇画 大宰相 第一巻 吉田茂の闘争 (講談社文庫 さ 119-1)
歴史劇画 大宰相 第一巻 吉田茂の闘争 (講談社文庫 さ 119-1) / 感想・レビュー
highig
( ^ω^)敗戦、占領、独立、復興、高度成長という戦後日本の政治的ダイナミズムを活写した戦後政治史を描いた傑作『小説吉田学校』の劇画化。本巻は敗戦後、短命政権に終わった東久邇、幣原から、戦後日本の大立役者吉田茂の登場と当時の社会情勢の政治状況下、妥協なきワンマンが如何にして対立を乗り越え、信念を貫き、後に奇跡の戦後復興と呼ばれる大仕事を成し遂げていったのかを描いていく。この辺りは、言い方はなんだが、世界史的にも稀な大成功の光に満ちた日本政治史の最も面白い部分の序章なので何度読んでも非常に楽しく、興味深い。
2021/04/29
スターライト
戦後の政治の歩みを首相を中心に描く劇画。本書では吉田茂が取り上げられているが、読売新聞社版から出ていた2冊を再編集したためか、前半と後半で時系列が前後している。それはともかく、敗戦・占領・復興の時期を吉田茂とその周辺が主な舞台とはいえまとめて読めるのはありがたい。GHQも日本側にも日本の戦後処理については意見の相違があり、良くも悪くも形作られていく過程が浮き彫りにされている。ここに出てきた政治家が、その30年後に首相になっていくとは。
2021/11/26
ちゃーりー
新しい総裁、総理大臣が決まるまでに、全巻を読み終えるかどうか、分かりませんが。いわゆる、さいとう・たかを プロダクション による、特徴のある描画ですが、吉田 茂をはじめ、政官財界の大人物たちが、非常にリアルに描かれています。「日本の歴史」のような、学習まんが、も同様ですが、史実になぞらえるときは、その顔立ちや、歴史的な考察を踏まえた、リアリティを重視しています。それにしても、安倍総理が、巻末に列せられる日が来たりするのでしょうか。
2020/09/09
オランジーナ@
権力闘争
2023/10/20
ぶるーめん
小説吉田学校をベースに劇画化。第1巻は吉田茂と、それに絡んだ池田勇人と佐藤栄作のエピソードが中心。いかに進駐軍占領下の日本が厳しい状況にあったか、その中での骨太な政治家とは(現在と同じく政局しか考えていない政治家も多い)など、考えされられることが多かった。ただ、登場人物に馴染みがないので、前に疾風の勇人を読んだことがなかったらついていけなかったかも。
2020/03/06
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