歴史劇画 大宰相 第二巻 鳩山一郎の悲運 (講談社文庫 さ 119-2)
歴史劇画 大宰相 第二巻 鳩山一郎の悲運 (講談社文庫 さ 119-2) / 感想・レビュー
highig
( ^ω^)単独講和に日米安保条約。冷戦構造に適した軽軍備、経済優先の所謂吉田ドクトリンを以て戦後日本の方向性は確立された。絶頂期を迎える吉田だが、その前に主権回復によって公職追放を解かれた鳩山一派が姿を表す。自由党の創設者である鳩山一郎と現在の主である吉田茂。絶対者である吉田茂を倒し鳩山政権を樹立せんと今、古強者三木武吉が執念を燃やす・・・ 本巻の見所はなんと言っても保守合同、自民党結成の最大の功労者とも言われる武吉老の暗闘だろう。病に倒れる鳩山をそれでも総理にと闘う無私の友情の篤さに心撃たれますお。
2021/05/02
ちゃーりー
由紀夫と、邦夫のおじいちゃん、音羽の鳩山会館の主だったひと、という印象しかない。三木 武吉による、鬼気迫る鳩山首班への執念の巻ですが、一郎にそこまでの魅力があったのか、本書では伝わってきませんでした。それよりも、「アジアにおいて地上戦を行おうとする者は……それがだれであれその者の頭が正常かどうか、調べさせる必要がある……な……」という、マッカーサー元帥のことばが、後のベトナム戦争や、現在の中国や北朝鮮の情勢を考えたとき、印象的です。
2020/09/13
スターライト
国内では吉田茂と打倒吉田に執念を燃やす三木武吉との戦い、対外的にはGHQによる(事実上アメリカからの)独立を勝ち取る吉田茂の駆け引きが描かれる。本書で浮き彫りになった吉田茂像は作られた感があって素直に受け取れないが、政治の世界(少なくとも保守の)は一寸先は闇で敵味方が入り乱れているのはわかった。
2021/11/29
まめもち
本巻の主人公・三木武吉の工作で吉田茂失脚、保守合同で自由民主党が発足し、鳩山一郎内閣が成立するところまでが描かれている。吉田茂のワンマンが支持を失ったことが原因とされているが、その辺りの空気感はあまりよく分からない部分であった。また、鳩山一郎は終始弱々しく描かれ、何をした人か 、何をしたい人なのかイマイチわからずもやもや感が残った。
2022/08/12
アスワンハイダム
岸信介の回を読んだ時も思ったんだけど、タイトルは鳩山一郎、中身は吉田茂というズレ方をしています。読みたいのは「宰相が何を成したか」ということであり、「首相になるまで」の話ではない。なので本文の9割は吉田茂の話。
2020/08/03
感想・レビューをもっと見る