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死刑評決 (講談社文庫 た 128-3)

死刑評決 (講談社文庫 た 128-3)

死刑評決 (講談社文庫 た 128-3)

作家
大門剛明
出版社
講談社
発売日
2019-12-13
ISBN
9784065181553
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死刑評決 (講談社文庫 た 128-3) / 感想・レビュー

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しんたろー

松岡千紗シリーズ2作目は裁判員制度を核に据えて「人が人を裁くとは?」とド直球ストレート勝負!で問いかけてくる内容。前作を受けての千紗の猪突猛進な一生懸命さや熊の恋愛下手だけど優しい男ぶりは馴染んできた。ゲスト主役の陶子も巧みに描き込まれていて共感しつつハラハラ出来るのが良かった。残念なのは、死刑囚の犯行動機を本人言葉なり手紙なりでハッキリしていないので、釈然としないこと…彼なりの苦悩をONで表記してあれば、もっと感情移入できた気がする。前作ほどの高い完成度ではないが、良く出来た2時間ドラマレベルと思えた。

2020/01/28

いつでも母さん

犯人はハッキリしてるのに・・ほぅ、そうきましたか!の感で読了に至りました。えぇ、そうです。私の薄っぺらな感情など木っ端微塵になりました。『これでいい・・これが私の選んだ道。最後まで醜く私の正義を押し通すだけだ。』の意味が分かりました。裁判員も裁判官も弁護士も真っ当な者は皆、苦しむのだろうと思いました。2019年の読み納めの本作、大門さん堪能しました。

2019/12/31

モルク

弁護士松岡千紗シリーズ第2弾。裁判員裁判で当時19歳で死刑評決を受けた死刑囚に死刑が執行された。折しも千紗が再審請求をしょうと準備中の時に。そして当時死刑を支持した裁判員を巡る新たな事件が…。あの時の選択は正しかったのか、それを巡る裁判員の葛藤と精神的苦痛。さらに自らを律し公正を心がけてきたエリート裁判官陶子。事件の真実と陶子の物語が新たな展開を生む。人が人を裁く難しさ、正しさとは何か、判断は容易ではない。

2021/07/12

タイ子

「完全無罪」シリーズ第2弾。弁護士松岡千紗は一人の少女から依頼を受ける。同じ養護施設で育った青年が死刑判決を受けたが彼の本意を聞いて欲しいと。だが、千紗の再審請求を前に突然死刑が執行されてしまう。そして、その裁判で死刑を支持した裁判員が殺害され容疑者として裁判員の1人が逮捕されるという事態に。そして、自殺者も出てしまう。弁護する千紗の前に立ちはだかる女性裁判官。そんなことが?!驚愕の事実とタイトルの真の意味に胸が痛くなる。人を裁く事の重さ、難しさを問われた作品。またもや大門作品に魅了される。

2020/01/08

まこみん

1作めの完全無罪とは真逆な題名、死刑評決。弁護士の千紗は当時19歳だった死刑囚の再審請求をする矢先に彼の死刑が執行されてしまう。それから起こる新たな事件。裁判員制度の精神的苛酷、死刑と書いた囚人がもし冤罪と後で判ったら。判事の陶子も死刑と書いた一人。それによって思わぬ展開へ。ラスト狡猾な新田智也の態度に苛立つが、彼の弁護を受けた千紗。裁判官も弁護士も人の心奥の傷や苦悩を見極め、白黒でなくグレーの度合いも判断する。真山はやはり謎の人物!?

2020/10/17

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