キャンディーの色は赤。 (TOKYO NEWS BOOKS)
キャンディーの色は赤。 (TOKYO NEWS BOOKS) / 感想・レビュー
江藤 はるは
心の色が青になった。
2020/10/02
ますりん
魚喃キリコさんの作品群の中では割と後期のほう、ハルチンあたりの作品。最近復刻されたので読む。表紙込み8ページの短編が18話。まえがきから作品の一部で、あのときの「2004、夏」ではじまり、そのときの現在の「2006、夏」で終わる。もうこれは文学です。絵もどんどん線がシンプルになって、余白まで含めて作品の雰囲気を作ってる。そしてダウナーなときに読むと危険、感情が巻き込まれる。
2021/06/14
たけのこ
魚喃キリコ先生の作品。なななん⇒変換でちゃんと「魚喃」ってでるの感動しますね。 そして今作は先生の作品のなかでも詩的な雰囲気あふれる感じでしょうか。もともとそんな感じありますけど、独白というか文字だけのページなんかもあって、余計そんな感じがありました。
2024/07/31
minamo
「飽きたりしないッッてゆうかむしろ飽きたいよ そのくらいずっとずっと一緒にいたい」恋をしたばかりだからきっとそう言う。みんなないものねだりだから、だからナリコは相手が好きで好きでたまらない、まさに恋愛の始まりを目にして羨ましくなってるんだ。どうすることもできない。以下好きな文。「誰が、誰を、愛したって、たぶんぜんぶ、まちがいじゃない」「終わりなんか、始まりなだけだ。でしょ?」
2021/07/10
Nepenthes
客観的な視点で都会の若者を描いていた著者が[短編集]辺りからある種小説的・主観的に変化してきたような印象、それがより強まった本作。それまでの丁寧で繊細な絵から打って変わって、ペンをサッサッと走らせたような線の絵に。内省的で繊細な描写は魚喃キリコそのものだけれども、内容は衝動的で感情をぶつけたようなパンキッシュな作品が多めで、描いていた著者の雰囲気・心象がそのまま作品に出ているんだろうなと想像させる。思っちゃいけないのはわかっているけど「また描いてくれたら…」と思わずにはいられない。
2022/03/09
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