いつの空にも星が出ていた
いつの空にも星が出ていた / 感想・レビュー
starbro
横浜の有隣堂に大量にディスプレイされていたので、興味を持って読みました。佐藤 多佳子、2作目です。本書は、著者のベイスターズ愛溢れる中短編集でした。私は、巨人ファンですが、対戦相手のベイスターズ(ホエールズ)の選手は良く解るのと、横浜と福岡に住んだことがあるので、しみじみと楽しめました。オススメは、「パレード」です。但し、本書をベイスターズファン以外にはオススメしません。
2020/12/05
しんごろ
何かを好きでいることは素晴らしいことだと思う。この物語は、たまたまホエールズとベイスターズが好きな者の物語だということだ。親子、友人、恋人、誰とでも好きなことで語り合えて一喜一憂できるのはうれしくて楽しい。ベイスターズファンでなくても、プロ野球が好きであれば、この物語は楽しめる。贔屓チームを尚一層好きであるために、他球団の球団史を知るのもいいのかもねと個人的に思う。ホエールズの時代からベイスターズの球団史を知って楽しめた。読後感が心地良く、プロ野球が好きで良かったなと思えた。
2021/09/18
いつでも母さん
好きなチームが傍にある幸せ。応援したいチームがある喜び。共に悲しみ、一緒に喜び合える誰かがいる日常。そんなこと思った。選手・ファン・家族・関係各位…そこに人生があった。野球好きには堪らない。特にベイスターズファンには感激の作品でしょう!あぁ、開幕が待ちきれない。
2020/11/29
ウッディ
ベイスターズの青いキャップがきっかけで、先輩と付き合うことになった女子高生、図らずも同居することになった横浜ファンの電気屋とドラ息子、音信不通だった祖父と福岡での日本シリーズを見に行くことになった野球少年。万年Bクラスの横浜ベイスターズを愛する人たち、横浜を熱く応援する彼らの心にはいつも星(ベイスター)がある。作者のベイスターズ愛を感じる物語でした。ハマの番長、大魔神など、おなじみの選手に加えてヒゲ魔人五十嵐や炎のストッパー木塚など、懐かしい選手名にほっこりし、野球が好きだった少年時代を思い出しました。
2021/04/07
みっちゃん
地元のチームを応援してはいるけれど、あんまり野球、詳しくない。だからましてや、ベイスターズの事なんて有名な選手の名前を知っているぐらいだけど。でも、その不器用さ故に生き辛さを抱えたひとたちが、一つのチームを心の拠り所にして声を限りに応援し、泣いたり笑ったり、そしてまた人生という長い道のりを歩いていく姿がじんわり、と心に沁みていく。佐藤多佳子さんの作品を読むと何故だろう、真っ暗な道を心細く歩いているうちに、道の先にぼんやり灯る灯りを見つけてほっと安堵する、そんな心地にさせられる。
2021/03/03
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