幻獣の話 (講談社学術文庫 2634)
幻獣の話 (講談社学術文庫 2634) / 感想・レビュー
rosetta
タイトルに惹かれて読んでみたが…原本は1994年刊。まあ自分的には澁澤龍彦の劣化コピーでしかない。それなりの考察が進められる東照宮、寺山修司、ロボットの章はまだしも、単に羅列にしか思えないその他の章は読んでいて退屈。せめて図版が多ければただの羅列でももっと楽しめたと思うが…多分初読みだけど再び別の本を手に取りたいとは特には思わない。
2021/03/02
bapaksejahtera
博学達識の著者が、ヨーロッパとシナの伝説や奇書を基に、随意に古今東西の空想上の生物を披露する。内容に脈絡はないが、最後は寺山修司やロボット(ゴーレムに祖型があるという)び話題に落ち着く。同じ新書で著者の「悪魔の話」を併読すれば著者の真意を理解できると、著者は最後に述べる。人間の想像力をたどる随想として楽しい読書であるが、カンブリア紀の進化的大爆発を考えると、著者の言う通り、人間の想像力など、神の御業に較ぶべくもないということであろうか。
2024/10/28
とんこ
再読本。博識な作者の、古今東西自由に飛び回る思考の翼の上に乗っかって、いろんな世界を覗いてまわる感じの本 なんかあまり内容が覚えられないので読むたびに ヘェ〜ってなる
2022/06/22
ハルト
読了:◎ マルコ・ポーロの一角獣に始まり、カレル・チャペックのロボットまで。昔から今から古今東西の幻獣たちを紹介している一冊。アジア・ヨーロッパ・中国・日本。人の空想を食して産み出された幻獣たちは、奇怪で奇妙な姿をしていながら、どこか愛おしい。心が惹きつけられる。人間の想像力の豊かさに愉快に浸れる。なぜ人は、こうした未知のものを産み出そうとするのか。そこがまた人間の不思議さでもあるなと思いました。
2021/01/24
マッキー
「もっとも語りたかったのは幻獣そのものではない。これら奇妙な生きものを生み出した人間である。」この一言に集約されていると思う。
2023/01/25
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