大福三つ巴 宝来堂うまいもん番付 (講談社文庫 た 118-12)
大福三つ巴 宝来堂うまいもん番付 (講談社文庫 た 118-12) / 感想・レビュー
初美マリン
時代小説説く特有の小気味いい登場人物あり、定番の人情あり、職人気質あり、波あり、それを乗り越える人々あり楽しく期待を裏切られず、面白かった。
2021/04/21
タイ子
大福餅のお話ではありません。江戸で流行った庶民の娯楽、番付表の話です。小さな板元・宝来堂に番付屋の長助が騒動を持ち込んだ事から、宝来堂で番付表を作ることに。お店を守るしっかり者の夕、摺師と彫師を兼ねる政造、画師の小春。最初の番付として大福はどこの店が一番美味しいか皆で食べてもらい札を入れて順位を決定するというもの。今でいうB級グルメのやり方ですね。出店の途中で横やりも入ったり、スムーズに事は運ばないが、宝来堂の粋と度胸で何とか開催。たかが大福、されど大福、モチモチ感たっぷり…って大福の話になってる。
2021/02/14
はる
田牧大和さんらしい作品。人情味と淡い恋心。読みやすく、登場人物も魅力的だ。「大福番付」を作ることになった小さな版元の物語。主人公の小春は鋭い味覚の持ち主。彼女が僅かな味の差を言い当て、相手を納得させる場面がこの物語の醍醐味。こういう展開は「美味しんぼ」みたいで痛快。今回は大福だけれど続編もありそう。
2022/09/27
真理そら
大福を二種類くらい準備してから読むべき本かも。「売られた喧嘩は丁寧に買う」美人女将・夕さんのキャラが良い。いい加減な番付ではなく根拠のある番付を作ろうとする物語。微妙な味の違いが分かる小春に他の料理番付もやってほしいけれどシリーズ物にはならないのかな。今もネットやマスコミは食べ物ランキングが好きだし人気もあるけれど恣意的な要素が混じることは当然ある訳で、最後は自分自身の好みの問題だよね。
2022/07/02
雅
大福の番付を巡るちょっとした騒動。王道らしい展開でサクサク読了。いかにも江戸って感じで気持ちいい
2021/02/19
感想・レビューをもっと見る