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夢の国から目覚めても (星海社FICTIONS ミ 5-1)

夢の国から目覚めても (星海社FICTIONS ミ 5-1)

夢の国から目覚めても (星海社FICTIONS ミ 5-1)

作家
宮田 眞砂
切符
出版社
星海社
発売日
2021-03-17
ISBN
9784065228081
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夢の国から目覚めても (星海社FICTIONS ミ 5-1) / 感想・レビュー

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雪紫

電子書籍にて読了。汝よ、何故百合を描く。同人百合を描く女性が抱く同性への恋心、成就、リアルの仕事生活を交えて描かれる愛と鬱屈。メディアの宣伝のためにあちらに都合のいい形に変えていくのにうわぁ、となったり、愛ゆえの不安が色濃くなっていくのに落ち込むけど、それゆえに後半に惹き込まれる。尊いだけじゃいられない。百合というジャンルは、自分にとってなんなのか?それすらも悩みを通じて自分にも問われる作品。それでもやっぱりわたし、百合が好きです。

2024/08/14

いりあ

宮田眞砂が2021年に発表した長編小説。百合同人漫画サークル「ゆゆゆり」の有希と由香を中心にした百合小説です。前半は有希と由香を中心に同人仲間たちとの日常が細やかな心理描写によって瑞々しく描かれています。後半は、同性カップルが直面する現実や社会の中で女性として感じる生きづらさなどが描かれます。そして、本作では「百合は誰のものか?」という問いが何度も登場します。その問いに対する様々な立場の人の答えが掲示されます。「百合」というジャンルをもう1度見直すきっかけとなる傑作だと思います。百合が好きな人は必読です。

2024/08/06

ほたる

百合同人から始まった二人の関係性を繊細にじっくりと描き切った作品。前半と後半でタイトルが持つ意味が違ってくるのがとても素敵だった。何て感想を書いたら良いのか上手く言葉にすることができないが、ただただ心に深く文章が刻まれ圧倒されながら読んでいた。こういう物語に会いたいと思いながらいつも自分は本を読み続けている。とても素敵な作品でした。

2023/06/25

さな

とても心に響く作品だった。文章がキラキラ光っているみたい。関係性が変わる事への不安とか、好きな人とどう向き合うのか、とか、そういった現実が描かれていて、だからこそ夢を見るために彼女達は「百合」を書いているのかな、と思った。私もこっそり創作百合を書いています。主人公とは立場は全然ちがうけど、共感しやすかった。自分の描く作品をもう一度まっすぐに見つめて、きちんと向き合ってみたいと思った。

2021/06/18

ペンギン練士

セクシュアリティに関する葛藤が異性愛者、同性愛者の視点で描きだされている。百合はいったい誰のためにあるのか?女の子を消費することが前提の男社会のおもちゃなのか。その男社会では叶えられない自己を投影して、自慰をするための箱庭なのか。多かれ少なかれ自己満足で百合が扱われているものだが、登場人物たちは百合と自分自身に真剣に向き合い、葛藤の果て答えを出す。登場人物たちの答えには作者の強い意志も感じた。この本はもっと読まれて欲しい。

2021/05/17

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