天子蒙塵 1 (講談社文庫 あ 70-26)
天子蒙塵 1 (講談社文庫 あ 70-26) / 感想・レビュー
Die-Go
図書館本。『蒼穹の昴』から連綿と続く歴史物語。天子との離婚を決意した妃の独白。なぜにそのような決断に至ったのか。人を描くことに長けた浅田次郎ならではの語り口は冗長に感じさせず、引き込まれる。★★★★☆
2022/12/21
yamatoshiuruhashi
歴史的事実、そこに登場する実在の人物の評価は、それを見る人の尺度によって大きく変わる。浅田次郎の張作霖、張学良へのこの思い入れはどこから発するのだろうか。張学良最晩年のインタビュー番組を観たことがある。西安事件についても自ら語っていた。当然ながら自由だったころの張学良を私は知らない。浅田次郎の描く人物と歴史研究の対象として書かれている人物の違いを楽しむことができる。今回もとりかかりのノリが悪かったが後半は順調に進んだ。2巻を手にすると同時に3,4巻を注文。折角本を処分しているのにまた増える。
2021/06/18
Book Lover Mr.Garakuta
中国史は、あまり明るく無いので、歴史の流れや主要人物の関係など。新鮮味を感じながら読みました。ドラマに成ったり、映画化されるなど映像作品に成ったら、飛びついてみるだろうなと思うくらい面白かったです。
2021/06/17
りー
ラストエンペラー=溥儀をどう描くのかな?と思っていたら、愛を知らない子ども…大人になっても。側室の淑妃とその妹の視点から清がついに無くなる場面が語られました。アヘン中毒になっていく正妃、意外なところで真価を発揮した玲々、プレイバックシーンでも目茶苦茶カッコ良い張作霖…やはり物語に引き込まれる。ちなみにこの小説の張作霖は、現存する写真とは別人イメージなので、間違っても検索してはいけません。バキバキの色白細マッチョです。ちなみに息子の張学良はまだアヘン漬けになってヨーロッパに居る。続きが気になる~💦
2022/06/18
なにょう
【購読】「誰が何と言おうが、東北は張作霖が築いた国家です。大清復辟を餌にして、皇帝を東北に連れ去り、日本の思い通りになる国を作ろうなんて許せません。」(p377)あるいは皇帝の離婚劇が権威を失墜させ、日本の野望に一矢報いるやもしれない。淑妃文繡がそこまでの境地に至るまでのあれこれ。これは面白い。★はて、中国の人々はこれを読んでどう思うだろうか。
2021/09/19
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