叙述トリック短編集 (講談社タイガ ニB 3)
叙述トリック短編集 (講談社タイガ ニB 3) / 感想・レビュー
mae.dat
連作形式の短編と、その前に『読者への挑戦状』と題された注意事項の様な物。これですかねぇ。先ず、タイトルがね凡庸? いやいや、秀逸ですよ。このタイトルは味わい深いですねぇ。表紙の吹き出しにも、背表紙等での説明にも、執拗なまでに注意喚起されております。先ずは何より似鳥さんのジョークのゾーンをよく理解しておく事が肝要なのかも。素直な者程か⁉︎ 註も健在( ¨̮ )。何処迄も気持ち良く騙されました。満足。西村京太郎の十津川警部シリーズのキャラクターがエピソードにそっと添えられているのも佳し。
2024/10/01
future4227
どうやら本の帯に仕掛けがあるらしいのだが、電子書籍で買ってしまったからわからないじゃないか。気付けばほとんど人が死なず、しょーもない珍事件ばかりなのだが、めちゃめちゃ謎めいていて簡単には解けないミステリーをもの凄く頭のいいオタク探偵がいとも簡単に解決してしまう。そして、この本の目玉は叙述トリックであることを最初に宣言してること。そうとわかっていても騙される、見破れない。あとがきでさえも気を許してはいけない。コミカルな会話でミステリー感があまりないけど、推理力より読解力が要求される面白ミステリーだった。
2021/09/10
みゆ
初読み作家さん。叙述トリックが入ってます!と宣言した短編集。「騙されないぞ」と挑んだんだ結果…2話目大学の写真部の話だけは見抜けましたが残りは完敗でした(^-^; 見事なミスリードに「ヤラれたね」と思う一方、事件の謎解き本体が強引なのはご愛敬(^_-)-☆ でも面白い趣向の本でした。ガッツに敬意!がんばれ、似鳥さ~んヽ(^o^)丿
2021/05/27
Ikutan
予め叙述トリックが含まれていますよと宣言していて、おまけに冒頭には『読者への挑戦状』としてヒントまで載せられていて、それで騙されるなんてと半信半疑でしたが、いやぁ、しっかり騙されました(笑)取り上げられているのは、何れも、「えっ、それって不可能なんじゃない?」と思える身近な謎。いつものように、所々に付けられた注釈とクスリと笑えるエピソードや会話。油断していると最後にそういうことかと。本の帯にも仕掛けあり。あとがきと種明かし、もう最初から最後まで叙述トリック満載、似鳥さんのこだわりが詰まった一冊でした。
2021/05/09
オーウェン
叙述トリックをこうも大大的に宣言する作品も中々ないが、作者もすべての真相を見抜けるのは稀であるという挑戦状が。 叙述についても説明はあるが、その中で6つの短編とあとがきという構成。 実は冒頭の説明から種明かしのヒントがあるのだが、それはあとがきに載せる伏線でもある。 他作品で見たトリックもあるが、ラストに実はこうでしたと明かされるのは爽快でもある。 この6篇すべてに登場する人物がいるのだが、これの種明かしこそ一番のハイライトなのかも。 作者の他作品も見てみたくなる。
2024/03/04
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