猫弁と星の王子 (講談社文庫 お 114-9)
猫弁と星の王子 (講談社文庫 お 114-9) / 感想・レビュー
Kanonlicht
猫弁第二シーズン1作目。とはいっても取り立てて大きな変化もなく、普通に5作目の続きとしてスタート(それがうれしい)。今回のメインテーマは親子、特に母親の印象が強かった。入学金振込詐欺にあった女の子と大御所占い師の相続問題を中心に、いろいろな人間模様が描かれる。大筋にからまない脇役のストーリーがまた良い。そして相変わらず本当の意味での悪人が出てこない、やさしい世界。本編で泣いて、あとがきの猫視点で語られる著者と猫の絆にまた泣かされた。
2024/09/18
Walhalla
『猫弁』シリーズの第2シーズンが始まりました。今回もいろいろな出来事がありますが、猫弁先生に任せておけば安心ですよね。それを支える周囲の人々も、みな素敵です。ゆびきりにヤキモチを焼く亜子さんも、可愛らしいですね。期待通り、優しくて温かい作品でした。次作の『~鉄の女』も手元にありますが、もったいなくてすぐには読めません。このシリーズは、本当にいい作品ですね。
2023/09/29
キムチ猫屋
猫弁すきです。猫弁や取り巻きの人達が紡ぐコトバは不意をつかれて目頭が熱くなる。「あなたはひとりぼっちだ」碧人のコトバは心に冷たいものを感じたけど、かわいそうだからでは決して違う。みんな、猫弁がダイスキだから一緒に、側にいるんだと思う。
2022/01/30
しぇん
一度大円団を迎えた物語の新シリーズ。少し不安を抱きましたが、そんなものは無用の一期と変わらない優しい物語で凄く楽しませていただきました。後書きの東大主席卒業の天才が書きたいのではなく、お人好しが描きたいには、すとんと納得させてもらいました。大山先生の優しい物語はなりたいと思う優しさを書いてるのだなと……。復活した今シリーズも楽しみです
2021/08/27
こうやん
このシリーズを読むのは本書が初。この本と「鉄の女」と同時に購入。次にそれを読んでから、シーズン1に進もうかな。主人公の周りに集まるのは、基本的に善人。弁護士なので罪を犯す者にも当然関わるのだが、その寄り添う姿勢も優しい。その上仕事ではなく、偶然関わった人達にも自然と手を差し伸べる。個人的には、喫茶店と中華料理店のシーンが好き。ナポリタン、カレーライス、ハムカツ丼って、何か昭和の雰囲気があり、和んでしまった。
2021/08/19
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