カナダ金貨の謎 (講談社文庫 あ 58-23)
カナダ金貨の謎 (講談社文庫 あ 58-23) / 感想・レビュー
マーム
火村とアリスが出会った学生時代を描いた『あるトリックの蹉跌』は、二人はこういう出会いをしていたのか新鮮でした(笑)表題作『カナダ金貨の謎』は、このシリーズでは珍しい倒叙もの。すなわち、犯人は予め判明していて、探偵がいかに真実に辿り着くかというストーリーですが、読み進めても何がきっかけで真実が明らかになるのかさっぱり予想がつきませんでした。そういえば、ペーパーマッチを製造している唯一のメーカーが製造を近々終了するという記事が新聞に載っていましたが、将来的にはペーパーマッチって何?ということになるのでしょうか
2022/08/03
五右衛門
読了。久しぶりでした。中、短編シリーズ。表題作も面白かった。ですがトロッコ問題。永遠のテーマを題材にした内容でとても面白かった。自分なら…そして相変わらず軽妙なやり取りのこの二人がとても安心して読めます。安定ですね。
2021/09/26
キナコ
国名シリーズ。全五作の短編ミステリー。カナダ金貨の謎では容疑者視点でストーリーが進むが、火村の謎の質問が後半で回収されるのがすっきり。いくら計画犯罪を練っても、他人が関わってくると予想外のところからバレるわなぁ。印象的なのはトロッコの行方。誰にとって一番メリットがあるのかを、考えるのが楽しかった。相変わらず火村先生と有栖川先生のコンビは会話のテンポもよく、さくさくと読めるのが魅力的。
2024/08/08
純
久しぶりの有栖川有栖。火村と有栖が出会ったエピソード「あるトリックの蹉跌」が面白かった。有栖川有栖先生の作品は、長編より短編の方が面白い。国名シリーズで読んでない本がまだ何冊かあるので、またぼちぼち読んでいきたい。
2021/10/05
マッちゃま
5作の傑作中、短編が揃った国名シリーズ第10弾。表題作の要でもあるカナダ金貨。どう絡むかニヤニヤしながら頁を捲っていくと納得のラストでした。彼らの何気ない会話が事件の導入部であったり解決へのヒントだったりラストのカタルシスに繋がったり、倒叙形式のミステリやフーダニット、また其処からの逆転劇等とバラエティに富んだベテランらしい上手い作り。火村とアリスの出会いのシーンが描かれた作品もありシリーズファンには堪らない内容かとも思います。あとがきでも書かれていますが、まだまだ国名シリーズも続いていくそうで楽しみ。
2021/09/12
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