すぐ死ぬんだから (講談社文庫 う 26-21)
すぐ死ぬんだから (講談社文庫 う 26-21) / 感想・レビュー
W-G
『老害の人』もそうだったが、地の文での忖度ない口の悪さが中毒性ある。例え話の中に、押しつけがましくない程度の含蓄がおり混ぜてあり、楽しみながらも何かを得た気持ちになれる作品。年齢とキャリアを重ねた作家さんならではの、肩の力が抜けた軽やかさと相まって、実は重たい内容が娯楽小説としてしっかり成立している。壮年以上の人物は個性派揃いで、特に由美は他人と思えばかなり愉快な人物。反面、若い男性キャラはあまり描き分け方に幅がなく感じる。ただ、別にそれが欠点にはなっておらず、上手くコントロールできている。
2023/12/06
涼
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/07/post-c212c7.html 夫が死んで人生が180度変わってからの「復讐劇」が、痛快でした。
2023/07/08
かずぼう
『老い』について考えさせられた、ファッションにしろ化粧にしろ結局、自分の好きにするのが一番という事でしょうか。文の中で、『あと10歳若ければ』というくだりがよく出てくるが、私は好きな言葉ではないな。ハナさんね~?どっちかといえば嫌いなタイプかな、気性は荒いし、言葉の裏を読むし、もう少し素直でもいいかと、それとすぐに勝ち負けにも拘るし、まあ、そんな所が、この人のパワーの源なんだろうけど。
2023/06/08
カブ
80才目前でも若々しくいたい。「もうすぐ死ぬんだから」と言いながら、輝ける場所を探すって素晴らしい。忍ハナさん、とってもカッコイイ!
2021/09/15
布遊
タイトルから、もっと暗い話かと思ったが、とっても面白かった。著者、かなり久しぶり。仲良しで評判だった夫婦だが、夫の突然の死。夫にはとんでもない秘密があったことが判明。ハナは今後どのように生きていくのか?*現役感がなく、生産的なことを期待されず、責任もない。そんな特別枠で生きているのが余生*人は飽きる。旅行にも趣味にも恋愛にも、そして生きることにも*平気で生きて居る*すぐ死ぬ身の人間にとって、何よりもったいないのは悩む時間*泪割り*すぐ死ぬんだからと自分に手をかけず外見を放りっぱなしは「セルフネグレクト」。
2022/10/13
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