まっくろ (講談社の創作絵本シリーズ)
まっくろ (講談社の創作絵本シリーズ) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
高崎卓馬・作、黒井健・絵。お話は小学校の教室で(絵のイメージは3年生か4年生くらい)自由に絵を描く時に、一人の男の子が画用紙を真っ黒に塗りつぶしはじめ、その後もひたすらに真っ黒の絵を描き続け…というもの。最後に種明かしがなされるのだが、実際にその大きさの絵が提示されるのならインパクトがありそうだが、残念ながら絵本の中でしか展開しないので、今一つ強さに欠けるか。絵は基本的にはリアリズムで、最後の種明かし以降は見栄えがする。ただ、こうした手法だと何度もの再読に耐えるだろうか。
2024/05/26
あすなろ
男の子は真っ黒な絵しか描かない。描き続ける。皆咎める。でも、それで最後に出来たものは?よく、幼い子の絵の内容や色遣いを咎めてはならずと聴く。僕も放置している。自由奔放な彼等の方が普通で常識的な図柄や色遣いを念頭にしている我々大人の方が小さな小さな枠に陥ってしまっている事に気がつく。この子の出来上がった絵を見て上げて下さいね。
2021/11/14
馨
絵を描く授業で、ひたすら黒く塗りつぶす作業をしている子供。周囲は心配の眼差し。出来上がった絵は、まさに天才だと思いました。大人にはこの発想はできないな。この子の将来が楽しみです。
2021/11/07
☆よいこ
絵本。ものの見方について考えさせられる本▽「みんなのこころにうかんだことをかいてみましょう」学校でのお絵かきの時間、男の子は画用紙をまっくろにした。学校が終わっても家に帰っても朝になっても休みになっても、男の子は画用紙をまっくろにし続けた。大人も友達も心配した。「まっくろだけどやわらかい。まっくろだけどこわくない」男の子がたくさんのまっくろい画用紙を並べると、そこには大きな絵が完成した▽心配しちゃうよね。完成させるまで待てるかなぁ▽読み聞かせ3分だけど、どう紹介したらいいか悩む。2021年刊
2023/12/06
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
「こころにうかんだことをかいてみよう」と先生に言われ、書きだした子供達。主人公の少年は画用紙を真っ黒に塗りつぶしていく。学校でも家でもその後もずっと・・。戸惑う大人や周囲の人々。本の中の大人たちを同じように少し不安になったが途中で理解が出来た。子供の可能性、想像力を奪ってはいけない。辛抱強く見守るのも必要だと感じた。
2022/01/04
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