希望のステージ (講談社文庫 み 72-1)
希望のステージ (講談社文庫 み 72-1) / 感想・レビュー
モルク
患者を励ますつもりでかけた「絶対」という言葉をきっかけとして患者が自殺したことで医師菜々子は都心の大病院を辞め東京西部の兄が営む個人病院に移る。そこで市民会館のステージで医療サポートをすることになった菜々子の6話の連作短編集。持病を持ちながらも舞台に立ちたいという人々と、なんとか成就してあげたいと奮闘する菜々子先生。やり過ぎ感もあるけどそのひたむきな姿は応援できる。確かに医者、医療に「絶対」ということはないのかもしれない。だがその言葉にすがりつきたい、希望を手にする患者もいる。
2023/05/23
kei302
単行本『ステージ・ドクター菜々子が熱くなる瞬間』改題、うん、こちらのほうが良い。最終話の第九の話、高校生のときソプラノもアルトも歌ったことがあるので興味深く読む。ソプラノのパートはこの歳では多分無理。 合唱団の高齢化問題、すごくよく分かるし。年を重ねても歌い続けたいなあ。そのためには、日頃の鍛錬(!)が必要。 命とか死とかがテーマだと思って読み始めたけど、好きなことに打ち込む前向きな人たちに勇気をもらった。NetGalleyJP
2021/09/16
紫 綺
単行本「ステージ・ドクター菜々子が熱くなる瞬間」を改題。女性医師・菜々子が、市民会館のステージに立つ患者をサポートする連作短編集。患者の望みを可能な限り叶えるための創意工夫が面白い!
2023/06/01
はつばあば
医者から絶対治る!なんて言われたらその気にもなりますし、その言葉を信じて頑張りますわなぁ。それでいいんじゃないでしょうか。ヤブと思っている医者からそんなこと言われたら信じませんけどね。それと実際の話大きな病院で装具を誂えたら私に合う靴が出来ると思うじゃないですか?しかもチタンで作ります!。そんな甘い言葉をかけられたら5年もお世話になっている装具屋さを振った私がアホなんですが( ノД`)。医者と業者仲良しさんて患者の入る隙はありません。36位の技工士が鼻高々で自分の好みで作った装具なんて私に合うはずがない。
2023/06/07
ワレモコウ
患者の自殺に責任を感じ、都心の病院から、地元の兄の経営する個人病院に移った菜々子の成長物語。同級生の依頼によって市民会館のステージドクターとなり、みんなの健康のサポートをすることとなる。6話からなる連作短編集。医師が言ってはいけない「絶対」という言葉。それが梨花の自殺の要因かもしれないと悩む菜々子と、梨花の母親との確執。これは必要だったのかな…ちょっと、その母親に対する菜々子の態度が無神経に思えて、そこが引っかかった。
2023/07/01
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