追懐のコヨーテ The cream of the notes 10 (講談社文庫 も 28-80)
追懐のコヨーテ The cream of the notes 10 (講談社文庫 も 28-80) / 感想・レビュー
ゼロ
2ページのエッセイを100本収録。言葉遊びをしてるものや同じことを書いてることを開き直って書いてあるのもあるが、毎年この本を出し、他にもエッセイを書いていたら、ネタがなくなるのは納得。ご時世もあるのか、コロナ禍についての言及あり。この作家らしい見方というのは、①「仕事」というのは、つまり「罰ゲーム」であるであったり、②大衆娯楽は、すべて個人の趣味になる、という大きな流れであったり、③ワクチン予約で顕在化した、老人たちの浅ましさは、見たくなかったかかもだったりする。時代は大衆ではなく、個人向けに推移してる。
2023/05/15
chiseiok
そもそもwithコロナへと大きくゲームチェンジしてしまったこの社会を、森教授はどう感じているのか?気になって久々にこのシリーズ購入。まぁ予想通りというか、全然冷静、全然自然体、全然困ってない笑。地震津波含め、そんな凶事が起こらないと思って暮らしてるほうがおかしいのでは?というスタンス。このエッセイで初めて著者の人となりに触れた読者はむっとするかもなぁ。悪気はないんですよ皆さん笑。今回は日本語の言葉の意味の掘り下げネタが結構あった。世に溢れる、"間違った日本語を糾す“系の本とは一味違ってて楽しかったです。
2022/01/27
Y2K☮
著者は森の中でほぼ人と会わずに暮らしている。ゆえにいま社会で起きている具体的な事柄については的外れな箇所がある。コロナの実態とか。時事ネタに関してはその点を考慮して読み飛ばした。一方で時代に左右されない、あらゆる判断の基礎となる抽象的思考の冴えは相変わらず。全体主義の真逆。なおかつ「己こそ正しい」みたいなニュアンスは欠片もない。個人的に生きるとは他人に迷惑を掛けない前提で非常識を恐れぬこと。物理的にも精神的にもみんなが一緒である必要はない。あと清涼院流水の解説は著者と我々を仲介する上で最高級の仕事だった。
2021/12/24
bayashi
2ページに収める必要あるからか?なんとなく言葉が強めな気がする。同じこと言ってるな という感想は、言葉を言葉としてしかとらえない、また自身に変化があるはずなのに感じれていない受け手の問題。なんでも抽象化って難しい。というか具体化が楽、その場では。
2022/07/25
ひろ
1テーマに対して見開き1ページのエッセイがまとめられた、つぶやきシリーズ。変わらず大衆や社会とは異なる視点から語られていて、読んでいるといい具合に刺激を得られる。過去のエッセイで綴られていた内容に触れる箇所があり、当時は珍しいと感じる意見だったものが現在では一般化している部分もあったりする。変化のスピードの差はあれど合理的な方向へ社会は向かってゆくのだな、と思わされた。フラットな視点の重要性を改めて認識させられる。今後も自身の考えを補正するために、新刊が出たら読むのだろう。
2022/10/30
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