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飛べないカラス (講談社文庫 き 52-12)

飛べないカラス (講談社文庫 き 52-12)

飛べないカラス (講談社文庫 き 52-12)

作家
木内一裕
出版社
講談社
発売日
2021-10-15
ISBN
9784065256855
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飛べないカラス (講談社文庫 き 52-12) / 感想・レビュー

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散文の詞

ハードボイルドに軽めとかあるのかどうかしりませんが、まさにそんな感じで、サクサク読めます。 ある女性を探す事になるので、これからどんな試練が待ってるかと思ったら、拍子抜けするほどの展開で、なんとなく正解にたどり着くんです。それだけのことです。 それから、かなり重要な位置を締めている『日菜』という女性、あと全体的な世界観が狭い感じです。 そのへんが明らかにされた続編があるんですかね。

2022/09/05

ナルピーチ

売れない役者の加納健太郎がある罪で三年間の服役を終えて刑務所から出所したところからこの物語は始まる。その後、役者時代に慕っていた大御所脚本家から受けたとある“依頼”によって彼の新たな人生と隠されていた“秘密”を知る切っ掛けへと繋がっていくのだが…。主人公の加納が行く先々でいろんなトラブルに巻き込まれていくドタバタスタイル。木内作品らしくテンポが良いエンタメ小説は安定感抜群の読み心地。加えて今作では木内先生の昭和映画を愛する想いも味わえる。やっぱり木内先生の書く小説は面白い!今回も楽しく読ませて頂きました!

2023/03/31

shincha

主人公は、役者崩れの前科者カノケンこと加納健太郎。彼の出所日からストーリーが展開される。これを聞いただけで木内さんの世界に引き込まれるでしょ?父親の急死を受け、不本意ながら継いだ小さな会社。一番信頼していた父親の右腕的な人間に裏切られて、会社の金を持ち逃げされる。出所したカノケンに絶世の美女の調査依頼が舞い込む。次から次へと降り掛かる災難。最後にわかる人の気持ちの深さ。この作品は、映像化されたら面白いだろうなぁ。と配役を考えながら読み進めた。木内さんの映画への、その制作者への愛が感じられる作品でした。

2024/08/09

ヤジマ

主観点 9.0/10 腕っぷしの強い元俳優、元受刑者のカノケン。アウトロー要素はそこまで濃くなかったが、カノケンの魅力が光った一冊だった。タバコ吸いまくるしすぐソープ行くしで素行は不良。脳内キャストはエンケンだったけど、もうちょっと若いよなあ。ぶっきらぼうな感じが少し矢能と似ていて、アウト&アウトの映像版がちらついたのかもしれない。また、木内さんの映画愛が色濃く反映した作品でもあった。カノケンというキャラクターはその愛の造形なのだと思う。伏線回収も腑に落ちるもので読後感も良好。続編を切望します。

2022/12/28

SHADE

凄く面白かった!主人公が動く度に過去の事件の真相が解明され、取り巻きの人達の問題がスピーディーに伏線回収されていく。種類の違う魅力的な登場人物達が、良くこのひとつの物語に共存できるなあという印象。一気読みだった。 主人公のハードボイルドテイストは、『俺』が主体の一人称小説から成る物だろうと思った。80年代の日本映画を観たような、どこかセンチメンタルな読後感で心地好い。

2023/02/26

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