転生の魔 私立探偵飛鳥井の事件簿 (講談社文庫 か 54-25)
転生の魔 私立探偵飛鳥井の事件簿 (講談社文庫 か 54-25) / 感想・レビュー
Urmnaf
初老の私立探偵・飛鳥井のもとに人探しの依頼が来る。デモの動画に映りこんだ女性が、43年前に消えた女性の転生したものだという。極左活動家たちの前から消えた二人の女性の事件を調べるうちに、彼らの様々に異なる行く末が見えてくる。カルト教団や引きこもり、国際テロ活動など、時代を顕わす事柄も浮かび上がりつつ、過去の消失事件と現代の墜死事件が繋がっていく。著者お得意の社会問題への考察と探偵小説の融合。シリーズ通して出版社がバラバラなのはなんとかしてほしいけど。繋げて読まなくても大丈夫ってか。
2022/04/25
ソラ
笠井潔の作品はこれまで矢吹駆シリーズしか読んだことが無く、個人的には難しいなと思っていたが飛鳥井シリーズ(今作しか読んだことないが)読みやすかった。別作品も読もうと思ったがすでに絶版ですか…。
2022/03/07
ネムル
社会論とミステリの強引な架橋。無茶も半ばにそこそこ面白い。いまのデモ風景に対して暴力の牙の抜けたおままごとのように囃し立てるおじさんが出てくるが、こうした60年代のダメなところをきっちり描いてくるのが、やはり笠井潔だなと。
2023/11/04
ナオ
再読。本を整理してて発見。表紙とタイトルが、何か怖い、猟奇的な事件を思わせるも、読み返したらそんな事もなく。事件の始まりが43年前に密室から消えた女性が、当時と同じ容姿で姿を現すとゆー、魅力的なものだったけど、何かなーって。 連合赤軍の事件と絡めてゆく謎も良かったと思う。でも、ちょっと好みではなかった感じ。謎が解けたときのカタルシスが私には感じられなかった。納得は出来るけど、さ。現実はいつも、少しつまらなく、ほろ苦い
2022/10/02
君島 嵐士
社会派ミステリーだと書いてあり購入。 初めは、普通のミステリーかと思いながら読んでいき最後には『これは!確かに社会派ミステリーだ!』と納得した。 探偵、飛鳥井の行動が最後にどう転じていくか、楽しみながら読める作品だ。
2023/01/14
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