文庫版 地獄の楽しみ方 (講談社文庫 き 39-18)
文庫版 地獄の楽しみ方 (講談社文庫 き 39-18) / 感想・レビュー
papako
これは楽しかった!皆さん書かれているように、作者の本の中では極薄。だけど内容はすごく面白い。こんな講演が聴けた学生さん、きっと何かを掴んでくれたことでしょう。ほんと、言葉は伝わらない。また読もう。しかし京極さん、嫌いでも小説書いてくださいね。
2022/07/31
のいじぃ
読了。20歳未満を集めた講演会の内容を編集していることに留意されたし。それ故の薄さであり作品ではない。とは言え軽く読むこと叶わず、ページを捲るごとに圧縮された言葉の迷宮にはまり込んでいくこと必至。愛や夢といったふんわりとしたものに対しては私的(指摘)解釈で的確ながらも容赦なく分解し粉砕していく。(ちょっとめんどうくさい)そして感化されたのだなぁと浮かんできた作家は西尾維新。いろいろと思うところはあれども所詮は由無し事であり「編集」されている時点で本末転倒。10代の斟酌のない感想を聞いてみたいと思いました。
2022/04/20
えみ
地獄さえも面白がれる。この考え方を初めて知った時の衝撃といったら…。シンプルなのに最上の人生の在り方だと思った。そしてこんな発想を当たり前のように持っている京極夏彦という小説家に改めて心酔する。この世は地獄。されどその地獄を面白がれるのならば、大抵のことは笑いながら乗り越えられる気がする。それには「言葉」が大きく関わってくる。京極さんのように小説家という言葉を自在に操れる人が話す「言葉」についての捉え方は大変興味深い。単行本を読み、これは手元にずっと置いておきたいと思い購入。長編小説を読んだような満足感。
2022/03/25
ミエル
高校生向けの「言葉」についての講演内容の書き起こしが主内容。言うてこの世は地獄、そんな地獄をの楽しみ方を優しくちょっと強めの言葉でリテラシーを解く内容は、大人でも心に刺さる。「言葉」はそもそも発信者の希望通りには伝わらない、この前提から入るところがリアル京極堂っぽくてよかった。小説は、思い通りに伝わらない誤差を楽しむ、誤解を遊びと捉える大作家としての器の大きさも素敵笑 賛否はあるだろうけど、京極夏彦の詭弁に乗っかって素直に聞くのが本書の楽しみ方だと思った。
2024/09/03
優希
面白かったです。言葉について独特の京極節で語っています。小説家だからこそ指南できる「言霊」講座と言っても良いですね。
2022/09/26
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