浅草キッド (講談社文庫 ひ 65-1)
浅草キッド (講談社文庫 ひ 65-1) / 感想・レビュー
chiru
「浅草キッド」は昭和40年代の浅草を舞台にビートたけしの誕生秘話を描いた青春物語。法学部に合格したのに大学を中退し弟子入りしたタケシは朝から晩まで怒鳴られてばかり。芸ごとなんて未経験なのに、弟子にしてほしいと迫るタケシに「本気でやるなら教えてやる」と師匠がタップを披露するシーンとタップを見たタケシが子供みたいに眼を輝かせるシーンは泣きたくなるほどかっこいい。人生を 家族を 仲間たちを賭けたステージに「バカヤロー!」が1秒置きに聞こえてくる。「笑われんなよ、笑わせるんだ!」その怒声は不思議と暖かかった。
2023/02/17
姉勤
浅草に行く。昭和47年、明大を中退した青年が浅草に流れ着く。今でいうオワコンで閑散としたストリップ小屋「フランス座」に足を踏み入れ、あるオヤジの芸に目を見張る。深見千三郎。ここの座長を務める男の芸そして、価値観、美意識、人柄に感化され、青年タケが、芸人ビートたけしと成って行く。漫才ブームに乗り成り上がり、のちに世界的知名度を誇るまでになる自身の前日譚。当時の浅草の空気、菊池寛のようなストリップ嬢の観察と交流、売れたいという焦りと自信、ギャグとコントとエピソード。舞台的映画の源流がある。
2023/12/18
マッちゃま
Netflix映画原作。難しい事は分からないけど普通にテレビでやってくれたら是非とも観たいと思っていた時に発売を知って飛び付きました。著者の青春時代を描いた作品との事ですがタケも師匠も、特に深見師匠の台詞までもが読んでてビートたけしさんの声色に脳内変換されていました。語り口が浅草言葉だからだったからなんでしょうかね。たけしさんのオールナイトニッポンを聞いてた頃に帰ったみたいな感じで読んでおりました。面白おかしくバカで愛おしい内容。読み終えて流れてくるのはヤッパあの曲しかないワケで、ああ〜映画も観たいなぁ♪
2022/03/21
YONDA
いつか読んでみたいと思っていた一冊。たけしと深見の緩い師弟関係がいい。師弟の馬券を呑む件が好きです。Netflixの映画も面白かった。
2022/05/01
中山バスター
多くの芸人からバイブルのように読みつがれたビートたけしの自伝的な青春小説◆なんかスゴイ内容だったな。師弟制度って今のエンタメ界では大分薄れていて、古い制度に思えるけど、こういった作品を読むといいなと思えてくる。ストリップ劇場から世界の北野へ。なんかスゴイな。
2022/05/13
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