基礎からわかる 論文の書き方 (講談社現代新書)
基礎からわかる 論文の書き方 (講談社現代新書) / 感想・レビュー
まこみや
『論文の書き方』『知的生産の技術』…考え方や書き方を説く新書は枚挙に暇がない。それぞれ参考にはなったが、今だに活用している本は、『理科系の作文技術』と『日本語の作文技術』の二冊である。本書は上記二冊と並んでこの先長く活用する一冊になるような気がする。就中これから論文をものしようとする学生にとっては、論文とは何か、その初歩から丁寧に指導した優れた本だと思う。ただ一つ課題がある。チャットGTPが問題となっている現在、自ら思考し作文するという非効率的な辛い作業に投企する人間がはたしてどれだけいるか、という点だ。
2023/04/08
とくけんちょ
再読。論文の書き方とあるが、論理的な思考をするための手順本として読む。論文の形式的な部分は流し読みになるが、思考手順として学ぶところは多い。自分自身が論理的思考ができているか、つまり相手を説得できるかどうかを検証するために、論文的なものを書くという作業は効果的。そう思うようになって、書類を書くことが手間に感じなくなった。
2023/05/09
さぜん
「論文を書くことは『人間の不完全さに気づくこと』」と著者は言う。書く前から自分の不完全さに打ちのめされているけれど。本書はテクニックではなく自分の考えを根拠と論理をもって説明することの重要さを論じている。大学で学ぶ意味ってここに集約されるのでは。2回目の修了論文に取り組んでいるが主題と対象を混同しているし、先行研究の調査もおぼつかない。ふうー、まだまだもがきそう。迷走したときに読み返したい。手元におきたい1冊。
2022/07/04
ころこ
タイトルと内容に惹かれてという読者と、著者の本だからという読者が想定できます。前者に興味がなく、後者のタイプの読者は私が流し読みしておきましたが、その結論は読む必要が無い、というものでした。本書では形式に重心が置かれていますが、この目的のためには他の優れた本や論文の書き方をパクれば済みます。その優れた文章がなぜ書かれたのか、形式と内容が不可分であることを知ることのためにも(著者の本は決まって多くの分量を書いている)、あえて本書を読む必要は無いかと思います。
2022/06/14
Nobuko Hashimoto
授業の参考に。11章構成。新書とは思えない太さだが、口語で書かれており、さらに教員と学生の会話(創作)まで織り交ぜ、読みやすくしている。特に前半は、論文とは何か、科学とは何か、主題と対象の違いなどをていねいに説いてあり◎ このままテキストにしてもよさそう。ただし、資料収集の方法や日本語表現的な方面は既にいろいろあるので省くという編集方針なので、他にあたる必要あり。
2023/02/22
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