超怖い物件 (講談社文庫)
超怖い物件 (講談社文庫) / 感想・レビュー
ナルピーチ
とってもこわ〜い『物件・家』をテーマに、豪華11名のホラー作家さんが描く怪談アンソロジー集。どの作家さんも読後には必ず顔が😱と引き攣ってしまう圧巻のホラーでした。その衝撃度からしっかりと読者の掴みを取ってくれる1話目。宇佐美先生の『氷室』が一気に全身を氷のように冷たくさせる。続いて郷内先生の『トガハラミ』食べてはいけない禁断の果肉。それを食した者の末路とは…。そして最終話の平山先生の『ろろるいの家』その得体の知れない恐怖にもう発狂寸前。さて…全て読み終わった今、僕はこの小説をどうしようかと迷っている…。
2022/11/17
みっちゃん
怖っ!恐っ!現代のネット絡みのものから、古えからの因習に纏わるものまでバラエティーに富みながら、どの物件も1秒だっていたくない、絶対近寄りたくない!ぞくっ、と鳥肌のオチ、ミステリーとしても一級品の宇佐美まこと『氷室』も良かったが、やはり最終話、大御所平山夢明『ろろるいの家』「穢れた土地」に建つ一軒家で家族に降りかかる恐怖、でも最後まで辻褄の合わないわけのわからなさ、ラスト、投稿者との電話が最恐「おまえが書いておまえが読ませてバラ撒け」どうしよう、読んじゃったですけど…
2022/11/14
yukaring
引き続きホラー祭り。実力派作家さんによる「物件怪談」のオムニバス。サイコだったりスプラッタだったり不条理だったりとバリエーション豊かなホラーを堪能。特に面白かったのは宇佐美まことさんの『氷室』。田舎の古民家を格安で買って商売を始める主人公。寂れた商店街を町興し隊の女性が凄腕で盛り上げていく良い話だと思っていたら、最後にストンと落とし穴が開き奈落の底に落とされるようなそんな読後感。どれも面白かったが神永学さんの『妹の部屋』には背すじがゾーッ。郷内心瞳さんの『トガハラミ』はスプラッタ具合が衝撃だが面白かった。
2022/09/24
ちょろこ
楽しめた一冊。苦手な作家さんがいたから心配だったけれど全部楽しめた。しかも11人中、5人は初読み作家さんでドキドキ感倍増。スタートの宇佐美さんはさすが。濃密なストーリーの組み立て方、冷たさが背筋伝うオチに感嘆の吐息。大島さんは手紙オンリーの見せ方が何気にゾッとくる。初読み花房観音さんも良かったな。京都を舞台に鐘の音が誘うしっとりゾクっとした恐怖が良い。村、地方の因習怪異を描いた黒木さん、美さえも感じる描写が意外だった郷内さんも好み。オチもしっかりインパクト有りで良かった。どれもチラ見さえも危険な怖物件。
2022/11/04
Kazuko Ohta
映画『変な家』の予告編を劇場で観るたび、怖い、観たい、怖いという思いの繰り返し。原作には手を出せなかったけど、これなら読めそうな気がして。書き手は魅力的な11人。曰く付きの家だったり部屋だったりが登場します。内藤了の“よろず建物”シリーズ中にあった座敷牢の話が凄く怖くて、以来座敷牢をイメージさせる物語にビビりまくり。ここにもひとつありました。全話読んで思うのは、「出られない家」は恐ろしいということ。当たり前か(笑)。怖くて飲酒しつつテレビで『アメトーク』をつけたまま読んだ最終話は読み直さなければ。(^^;
2024/02/02
感想・レビューをもっと見る