故郷へ、友へ、恩師へ、 風の便り 山田風太郎書簡集
故郷へ、友へ、恩師へ、 風の便り 山田風太郎書簡集 / 感想・レビュー
やいゆえよ
今の人は手紙を書けるのだろうか? 拝啓とか前略とか意味のわかる人の方が少ないだろう……(私もあやふやだ)。もっとも現代人の書いたものの方がネット上に延々と残り続けるのだろうが……。
2023/03/10
湯豆腐
山田風太郎生誕100年を記念して発売された、戦後から平成に至るまでの書簡集。戦前の書簡を集めた『山田風太郎疾風迅雷書簡集』よりも、より多くの友人知人とのやり取りが収録されていて、多面的にその時々の風太郎の実像が伺える。印象的なのは、忍法帖から明治ものに移行する(そしてその間に三島の死と『戦中派不戦日記』の刊行がある)1970年前後、明治ものから室町ものに移行する1988年前後、最後の小説『柳生十兵衛死す』が執筆された1992年前後の三度にわたって「もう書けない」と多くの知人にこぼしていたこと。
2022/11/01
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