書かれる手 (講談社文芸文庫)
書かれる手 (講談社文芸文庫) / 感想・レビュー
ソングライン
作品に込められた作家の想いを深く思索しその一部を引用しつつ、その評論自体が一つの文学作品のような私淑する12人の作家を描く評論集です。表題作書かれる手ユルスナール論は作者の知識、難解な言葉と論理にたじろぎますが、読みすすむと共感する作家にであうことが出来ます。人間の元祖は一人ではない、二人きりというのが人間の最小単位で故郷なのだと言い放つ、二人きりの孤独山川方夫論にハッとします。山川方夫「夏の葬列」読んでみます。
2023/03/03
十文字
デビュー作であるユルスナール論を含む、著者が私淑する作家論。 長谷川四郎を読み直したくなった。
2023/07/04
i-CHIHIRO
お気に入りレベル★★★★☆
2022/11/25
佐藤
「竹西寛子論」素晴らしさにうっとりした。親和/違和の均衡を何とか保とうする批評の表面張力は『河岸忘日抄』における「ためらうことのエロス」だとか「吹っ切れる」ということに対する抑制の称揚というテーマへ確実に滴り伝っている。
2022/10/06
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