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法廷遊戯 (講談社文庫 い 153-1)

法廷遊戯 (講談社文庫 い 153-1)

法廷遊戯 (講談社文庫 い 153-1)

作家
五十嵐律人
出版社
講談社
発売日
2023-04-14
ISBN
9784065298602
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法廷遊戯 (講談社文庫 い 153-1) / 感想・レビュー

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bunmei

先日、映画化もされた、法廷を舞台としたサスペンス・ミステリー。法廷闘争らしく、真相を巡って展開が二転三転し、結末も最後の最後まで見えなかった。『冤罪と無罪の違い』についての問答シーンがあったが、これが本作品の柱となるテーマ。本作の面白さは、殺人事件の真相を追う中で、過去に遡っての冤罪事件が深く絡み合った人間模様が描かれているところ。そして、司法の場で冤罪を引き起こしてしまった過ちの重さが、今回の事件の引き金となっている。その『罪と罰』にもスポットが当てられ、人を復讐に駆り立てる人間臭い側面も描かれている。

2023/11/17

ナルピーチ

五十嵐先生のデビュー作は緊張感のある法廷ミステリー。現役の弁護士でもある為、細部に渡る描写までしっかりと描いてある印象。ロースクールでの模擬裁判から始まる第一章。そして核心に迫る第二章と、二部構成の物語は想像以上にスラスラと読み進められる。因果の鎖によって囚われた罪、その結末の行方とは…。法律については詳しくない事も多く、話の内容についていけるかと心配していたが、所々に分かりやすい説明を加えてくれているので、そんなに身構えなくても楽しむ事ができた。ちょうど映画も公開されるし、映像で見ても充分に楽しめそう。

2023/11/13

のんちゃん

ロースクールに通い弁護士を目指す清義と美鈴には暗く哀しい、そして後ろ暗い過去があった。ある日その過去を暴く様な嫌がらせが2人の前に現れる。それはすぐに止むが、月日が経ち2人が弁護士資格を得た後、美鈴が殺人容疑で逮捕される事件が起こる。それを弁護する事になった清義は、という話。被害者の用意周到な準備と優秀さと深い哀しみになんとも言えない気分になる。致し方ないがもう少し法律用語、その作用の説明を平易に記せたら、読者の幅が広がったのではないかと思う。読後このタイトルの意味が改めてわかる。今秋映画上映との事。

2023/09/09

いたろう

以前から読もうと思っていたが、結局、まだ読まないうちに、先に映画を観てしまった。結果、映画は、原作はさぞ面白いのだろうと思わせる二転三転の展開があったのに、その驚きを十分描ききっていないように思えて、少々消化不良。いい映画をいくつも撮っている深川監督なのに、これはどうしたことか。その後、ようやく読んだ原作小説は、やっぱり面白かった。映画は、この場面をはしょってしまったのかとか、逆に、過剰演出では?とか、いろいろあって、主人公が住んでいる古い下宿屋など、原作にない面白いシーンがあったのに、何だか残念な感じ。

2023/11/29

ハゲおやじ

映画化で気になっていた初読みの作家。デビュー作であり賞を取った本。3人の同級生を中心に話は進む。法律用語はあるものの 引き込んでいく構成は凄い。ラストは、法律遵守の姿勢で幕を閉じるが…って そこまでするかぁと思うが、そうしないと単なるエンタメで終わるからかなぁ。夏休み前に地震/南海トラフ注意と夏休み中に台風7号 そして 40度の異常高温 という中で何もやる気が起きなかったが、後半 一気に話が動くと 読む手が止まらずに読了してしまった。後味は 良くはないけどね(私感ね)。権田 いい味だしてるよね。

2024/08/19

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