薔薇のなかの蛇 (講談社文庫 お 83-10)
薔薇のなかの蛇 (講談社文庫 お 83-10) / 感想・レビュー
さてさて
『首と両手首を切り取られ、胴体のところでまっぷたつに切断された人間が、村を覆い尽くす霧に捧げられた十月の午後。それがすべての始まりであった』。『祭壇殺人事件』と名付けられた『猟奇的な殺人事件』から始まるこの作品。そこには”ゴシック・ミステリ”に分類される雰囲気感豊かな物語が描かれていました。恩田さんらしい”ミステリ”の上手さに酔うこの作品。『理瀬』の登場に知り合いが現れたような読書が楽しめるこの作品。“「理瀬」シリーズ”がこの先も続いてくれることを切に願う、恩田さんの魅力に満ち溢れた素晴らしい作品でした。
2024/02/06
ピース
大学の友人に誘われて参加したパーティーで次々と事件が起きる。謎解きミステリーのようだが理瀬の動きが何とも怪しい。名探偵のようでありながらも何か他に目的があるような‥結末はよく分からないうちに終わってしまった感じだったけどこのシリーズ独特の雰囲気は十分に楽しめた。
2023/09/01
おっしー
久々の理瀬シリーズ。読む前から期待してたけど、やっぱりこの雰囲気が好き。舞台はイギリス。呪われた一族。ブラックローズハウス。ゴシックミステリーの王道の舞台設定でたまらない。読んでみて感じたことは理瀬が大人になったなぁと。今までの印象だと、不安定な感じとか脆さがあったけど、今回は強かで魅惑的な人間に感じた。成長といえるのかはわからないけど、こういう彼女の変化を見ていくのも楽しみの一つかも。安楽椅子探偵ポジションにいたヨハンも秘密を抱えている感じがあり良かった。またシリーズ続けて読み直したいな。
2023/07/23
Chikara Tonaki
久々の理瀬(三月?)シリーズ。面白かった気がするけど、相変わらず雰囲気で押し切られた気もする。ミステリーに興味があまりないからかもしれないけど。でも続きが出ればまた読むと思います。
2023/07/13
piro
久しぶりの「理瀬シリーズ」。今回はイギリスのとある館・ブラックローズハウスが舞台。冒頭からいきなり猟奇的な事件が起こる不穏な展開。館での数日間の緊迫した様子に引き込まれつつ、別の場所でのヨハンとある男の会話も気になります。変わらず美しく聡明なリセがアーサーやデイヴ、アリスらと共に事件の謎を追うさまは古典的ミステリーの様であり、またシリーズ独特の空気感も漂う。この空気感を味わうのがシリーズの楽しみです。それにしても理瀬には底知れぬ恐ろしさを感じるなぁ。
2024/01/22
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