YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors (YA! ENTERTAINMENT)
YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors (YA! ENTERTAINMENT) / 感想・レビュー
☆よいこ
YA。中学生が主人公のカラフルでキラキラした青春ストーリーが7つ。どれも秀逸[Peony:鎌谷悠希]短編漫画。いい匂い[女子高か、共学か。それが問題だ!:小林深雪]幼馴染に恋人が[チョコレートの香りがするね:にかいどう青]同性だから友達認識[チキンとプラム:長谷川まりる]セクハラジョーク[いわないふたり:如月かずさ]カムアウト必要?修学旅行デート[羽つきスキップ:水野瑠見]エロ話が苦手な男子[いつかアニワの灯台に:管野雪虫]廃墟好き。親との関係▽大丈夫?って聞かれたら大丈夫としか言えない。良本
2023/06/08
future4227
ジェンダーフリーをテーマに児童文学作家たちが描く短編集。お目当ては水野瑠見さんと如月かずささんの作品だったけれど、結果的にはどれも個性的で素敵な作品だった。同性愛とか性同一性障害で悩む子どもたち。いつまでも娘が小学生だと思ってるセクハラパパ。生理に無理解な男子学生たち。異性とあるいは同性とどういう距離感で付き合えばいいのか?新しい価値観が出てきてみんな困惑し模索している感じがよく表現されていると思う。実際、世の中の価値観もどんどん変わっていくんだろうな。金八先生で上戸彩さんの演じた女の子を思い出す。
2023/08/20
鷺@みんさー
期待しないで読んだのに、予想以上に良かった。YAだからと切り捨てずに、特に昨今の“声高すぎる”ジェンダー論やLGBTQ討論にうんざりしてる人に読んで欲しい。特に良かったのが、にかいどう青『チョコレートの香りがするね』。一見、単純なガールズラブに見えたけど、実は…。最初に理論や知識ありきで語られるより、こんな風に瑞々しい心情に感情移入しながら、その気持ちや立場を自然と考える流れが良いと思う。これはぜひ学校図書に置くべき。その他、長谷川まりるは「思春期少女への家庭内セクハラ」という、あるあるな問題を→
2023/10/16
まる子
迷いに迷って検討していた本。「講談社のYA!」からジェンダーアンゾロジーが出た。6人の作家による中学生が主人公のジェンダー6話。「男子だけど女性的な香りが好き」「身体は男性だけど性自認は女性」「女子同士の恋愛感情」「お父さんのからかいが嫌」「生理は男子も知らなければ」「発達障害の従姉妹、心の病の母」等。お父さんのからかにはハッとさせられる。親子でも許されない事はある。YAなんだけれど、大人もすすめたい!「ジェンダー」は広く知られるようになったけれど、まだまだ偏見の目はあるんだよな…。
2023/09/09
雪丸 風人
主人公は全て中学生。書名のせいで意外なはずの展開が読めてしまう話もありましたが、楽しい読書時間になりました。ラノベ的な軽さなのかと思いきや、自分の存在は間違っているのか?というような苦悩に溺れる心情まで描き込まれていたりして、新鮮な驚きもありましたよ。特に惹きつけられたのは、弾むような会話が魅力の『チョコレートの香りがするね』と、共感性が日々を好転させる『羽つきスキップ』。他の短編も、読書好きな子はもちろん、好きでない子でもハマりそうな要素が満ちあふれていてお薦めですよ。(対象年齢は12歳以上かな?)
2023/05/31
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