「国境なき医師団」をもっと見に行く ガザ、西岸地区、アンマン、南スーダン、日本 (講談社文庫 い 65-6)
「国境なき医師団」をもっと見に行く ガザ、西岸地区、アンマン、南スーダン、日本 (講談社文庫 い 65-6) / 感想・レビュー
雲をみるひと
国境なき医師団取材記。ガザ、西岸地区が対象になっているあたりは時制を捉えている。ガザ編は滞在時間が短くさほど詳しくはないが雰囲気はわかる。全体的に読みやすいとは言えないが、南スーダン編も含め類似本が少なく参考にはなる。
2023/11/09
おとん707
中心を成すのはガザ地区の実態。と言っても2019年の話。でも既に悲惨な状態だった。「パレスチナの民は平和を求めているだけなんだ。自分たちの国にいて、自分たちの自由が欲しい。それだけだよ。〈中略〉平和のために抗議をしてなぜ撃たれなければならないのか。少しの時間でいいからどうかどうかガザに生きている私たちのことを考えてください。」この現地人ドライバーの願いを伝えるために本書はできたようなものだ。一般のパレスチナ人はハマスには逆らえずイスラエルからは攻撃される。居場所がない。この本が多くの人に読まれますように。
2024/03/11
shun
2023年16冊目。ペースが上がらない。ゼルダをクリアしたのでここからは上げていこう。MSFの取材でガザや南スーダンを訪れる作品。的場さんの人生と仕事に対する姿勢にただただ感服です。幸せかどうかは別として、間違いなく平和な日本に生まれたことが本当に偶然で、理不尽が日常になっている人が世界には数え切れないぐらいいることを心に留めておきたい。
2023/07/17
cof
前作をとても興味深く読んだ。続編が出て、そこには行き先にパレスチナが含まれてると知って、ぜひ読みたいと思っていたが遅くなってしまった。やっぱりただの報告じゃなく、いとうさんの感想や思いが入ってるのがとてもよくて、とても現地には行けない、事務方にすらなれない自分にも関わりたいと思わせてくれる。自分はフードバンクの手伝いをしているが、それもMSFも、必要無い世になるのが目標というのはおんなじで、しかし難しいのも同じだった。最後の日本事務局の取材報告がとても嬉しかった。
2023/09/03
BookaBoo
前作に続き著者がMSFの別の展開地域を取材する。イスラエル、南スーダン、そしてMSF日本事務所。MSFの理念である患者第一のその名の通り、自然と取材も患者や医師、スタッフ個人にフォーカスすることになる。それがいい。MSFにたどり着いて治療を受けることができた患者の背後には、もう何千だか何万だかわからない治療を受けられなかった人々がいる、ということに想像が行く。
2024/08/17
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