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天上の虹 全11巻セット (講談社漫画文庫)

天上の虹 全11巻セット (講談社漫画文庫)

天上の虹 全11巻セット (講談社漫画文庫)

作家
里中満智子
出版社
講談社
発売日
2015-12-11
ISBN
9784069408120
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天上の虹 全11巻セット (講談社漫画文庫) / 感想・レビュー

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井月 奎(いづき けい)

薬師寺の裳階を備えた塔を「持統天皇を抱きしめている天武天皇、そのお二人の姿」と聞いたことがあります。誰が言ったのか失念しましたが。優しさが寂しさを呼び込んでしまい、優しさが残酷を連れてきてしまう。寂しさや残酷は覚悟を強いて、覚悟は優しさを覆い隠してしまいます。大きな転換期のうねりに巻き込まれた人たちの心も歴史の時間の中に隠れます。物語は創作であり、色眼鏡をかけて物を見ることと同じです。しかし、声を聞くことがかなわない古の人々のやさしさを、この素晴らしい漫画という色眼鏡を通して考えてみるのもいいものです。

2021/01/19

ちゃいろ子

少し前までは自分が歴史に興味を持つなんて思ってもいなかった。それがあれよあれよとどっぷりはまり。興味も広がりこちらを。本当に素晴らしい作品。系図を見ただけではなかなか理解できなかったり、理解したつもりでもすぐ忘れて、えっーとこの人は、、????となる悲しい脳ミソには、絵で覚えられるのはとてもありがたく楽しみました。これからもきっと何度も読み返す、私にとって大切な一冊になりました。

2022/08/20

なつき

一気読み。『明日香の王女』を読んで以来、中大兄皇子贔屓なのですが、その娘であり大海人皇子の妻である持統天皇の一代記。ややこしい皇子や皇女の親族関係・姻戚関係もわかりやすい。大陸との関係も垣間見え、古代の日本がいかにして『国』となっていったかがよくわかります。

2017/09/13

キンとギン

食わず嫌いで今まで避けていて申し訳なかった!!「天井の虹〜持統天皇物語〜」。私なりの持統天皇のイメージがあるので、漫画ごときにイメージ壊されるのが嫌だったのだが・・・里中満智子さん1500冊以上という参考文献に基づいて書いているようで本当によく勉強されていてイメージ崩れるどころか勉強になることばかり!!記紀の執筆、天皇の神化、律令の整備、伊勢神宮の昇格、火葬・・・持統天皇の時代から現代につながるものがたくさんある。漫画では死後もこの国を見守ると言って亡くなった持統天皇、今も見てますかーっ(笑)!!

2016/05/11

荒野の狼

里中満智子による奈良時代前後の漫画は三作あり、本作は時代的には最初のもの。私は時代的には最も新しい「女帝の手記」から読み、その前の時代の「長屋王残照記」を次に読んで本作を最後に手に取った。結果として、時間軸としては逆の順番で三部作を読了したが、後年どの人物が大人物になっていくかがわかるだけに、そうした人物が本作では幼少時から登場するのも楽しい。三部作を比較すると、本作が11巻、長屋が3巻、女帝が5巻であるせいかカバーされている歴史的事件と登場人物の数と読後の充実感は長さに比例した順位となる。

2021/07/04

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