生き抜いた私 サダム・フセインに蹂躙され続けた30年間の告白
生き抜いた私 サダム・フセインに蹂躙され続けた30年間の告白 / 感想・レビュー
キクチカ いいわけなんぞ、ござんせん
サダム・フセインの愛人として恐怖政府のイラクで暮らしていた女性の自叙伝。何気ない一言が死につながる恐ろしい状況で、サダムと友情と愛情でもって生き延びるしたたかな女性である。イラクというのは本当にサダムを中心として周る、お互いが全てスパイというホラーの様な世界。女性を虫けらのように犯しては消していくサダムの長男。それはそれは大変な生活だったと同情するが、「サダムと友情で結びついたのは自分しかいない」と言い、サダムの処刑を逃げ出した他国で知った時「胸が痛んだ」というのは酷い死に方をした同胞に思いやりがない
2017/04/02
まど
クウェート侵攻はアメリカの画策だったのか。フセインやウダイの残酷さや、それをくぐり抜けて生き延びるための知恵がすごい。映画を見ているようだった。
2014/12/27
ゆみ★りとる
16歳で、サダム・フセインの愛人にさせられた人の話。 怖かったのはサダムの息子ウダイのエピソード。知人を招待し大きな遊園地を貸切にし、友人ひとりだけメリーゴーランドに乗せて、それを全員で見物。メリーゴーランドは最高速度を指示され、スピードが上がりきった時、急ブレーキをかけるよう命じられ、木馬に乗っていた人は飛ばされて死んでしまった。亡くなった人は、ウダイを見張るようサダムから命令されていて、スパイの役割だったのでウダイに消されてしまった。見物人には、同じようなことをすればどうなるかの見せしめになる。
2022/10/13
de sang-froid
イラクのバグダッドで裕福な生活を送っていた少女・パリソウラ(16歳)。独裁者・サダムに捧げられる為に巧妙に仕組まれた出会いから三十年、逃れられない関係を続けて。独裁者って結構パターン化するものなのね。彼女の家族もだけど夫・シロップや子供たちも気の毒。彼女自身は相手を受け入れたところもあるので、さほど悲惨な感じはしない。生き残る為に、必死にあがいた甲斐があって良かった。稀有な運命に翻弄された女性だけど、若い頃の写真や、実際に一緒にいた写真などは無く、近親者の証言なども無いので本当に?という気がしてしまう。
2015/05/30
yuuka
フセイン氏の事も、私がまだ子供の頃の事で、悪い事をしたのだろうとしか知らずに、この本は何か興味を惹かれて見ました。私が生きている時代の事。まだそんなに昔でもなく、本当にこんな事が世界のどこかで起きている。今もこういう世界ってあるのだろう。普通の女の子が、あっと言う間に飲み込まれてしまう。タイミングなのか運命だったのか…とても恐ろしい。彼女の自分を信じる強さ、これがあったから生き延びられたのかな。色々と考えさせられました。日本という平和な国に、今という時代に生きていられる事。感謝しなくては。毎日を大切に生き
2013/03/16
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