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失われた時を求めて(7) 第4篇 ソドムとゴモラ 1

失われた時を求めて(7) 第4篇 ソドムとゴモラ 1

失われた時を求めて(7) 第4篇 ソドムとゴモラ 1

作家
マルセル・プルースト
鈴木道彦
出版社
集英社
発売日
1998-09-18
ISBN
9784081440078
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失われた時を求めて(7) 第4篇 ソドムとゴモラ 1 / 感想・レビュー

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扉のこちら側

初読。2015年1059冊め。【58-7/G1000】シャルリュスとジュピヤンに始まり、ゲルマント大公夫人の夜会では社交界でのソドムの人びとの存在が明らかになり、ドレーフェス事件にからんだユダヤ人問題の色も濃くなる。ここでオデットは、社交界での地位が上がっているけれど存在が浮いている感じがした。「心の間歇」では、語り手と祖母の関係にしみじみして切なかった。この章があるからこれまでの巻でこの巻が一番好きかもしれない。二度目のバルベックではゴモラの人びとも明らかになる。続

2015/09/16

白のヒメ

同性愛という理解及ばぬ禁断の地にいる人々への常識的な嫌悪の考察の裏側には、肌に泡立ちを感じながらもなんとなく焦がれの念を抱くような主人公の複雑な思いがある。未知への単純な好奇心とでもいうのか。もう飽きが来ていた恋人への思いも、男ではなく女の同性に取られるかもしれない焦りゆえに執着となって甦り、主人公の心を縛り始める。私と主人公は相いれない人間といえるけれど、全くこの感情が理解できないわけでもない。人間の心は複雑でさっぱり分かりかねるものだ。

2015/10/01

NAO

シャルリュス男爵とジュピアンの遭遇を蘭の花と蜂に例えるという奇抜さ。さらには、ソドムの世界の人々とドェーフュス事件に揺れるパリに住むユダヤ人との共通点について述べられている。どちらもプルーストには深くかかわる事柄だけに、書かずにはいられないことだったのだろう。「心の間歇」を挟んで、第二章は、語り手とアルベルチーヌとの話に移る。アルベルチーヌがシャルリュス男爵と同じ種族ではないかと疑いを持った語り手が、アルベルチーヌとの騙し合いを繰り広げるが、明らかにアルベルチーヌの方が上手だ。

2015/08/30

ナハチガル

【集え!失われた時を求めし者たちよ!2年で『失われた時を求めて』読破マラソン】人間についての観察と分析、内省を繰り返しながらこれだけ長大で繊細な物語を書くためには、いったいどのような精神状態で、どれほどの精神力と体力を必要とするのだろう?と考えると、この小説を読むための自分の集中力や知識や読解力なんて塵のようなものだよなあ、とも思う。前巻、前々巻よりは楽しんで読めたが、天辺の見えない壁をヤモリのようにじわじわ這いのぼっているような感覚でもある。じわじわと8巻へ。A+。

2017/05/30

夏子

主人公の一人称で細かく見聞きした事柄が語られる小説ですが未だに主人公の性格が謎です。 案外自分の事は自分ではわからない物なのでしょうか。 誰か他の人が語る主人公というのを読んでみたい。

2016/02/29

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