吾輩は猫である 漱石文学全集(1) (漱石文学全集 普及版)
吾輩は猫である 漱石文学全集(1) (漱石文学全集 普及版) / 感想・レビュー
amanon
遠い昔に挫折し、その後なかなか手が出ないままに今日に至っていた本書。思い切って手に取ってみたが、思ってもみなかった程、色々な発見があってちょっとびっくり。昔だったらスルーしていたような、様々な文学作品や哲学者の名前が頻出していて、十代前半でこの本を読んだ人は、一体何を理解していたのだろうか?と思ってしまった。後、苦沙味先生とその奥さんとのやりとりに、実際の漱石夫妻がどれだけ反映されているのだろうか?と深読みしてみるという楽しみもある。また、それだけ漱石が冷静に自分を分析していたことに気づかされる。
2016/09/04
katakuli365
前に文庫本で当用漢字、新仮名で読み、今回は漱石の全集(全10巻)は旧漢字、歴史的仮名遣い。何とも言えない言葉の膨らみを感じます。大文豪、エリート、インテリなイメージの有る漱石ですが、神経症で胃潰瘍、大食いと滑稽な漱石像をTVの「夏目家の食卓」を観てから親近感を持ちました。話芸好きな漱石の落語のお噺のような内容に爆笑する事しばし。「鼻毛を丁寧に原稿用紙に植え付けてる~」とか。こんな面白い大先生なら弟子が沢山集まったのも勝手に?納得。最後はショッキングな出来事で終わります。
2013/03/10
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