冒険の森へ 傑作小説大全 13 飛翔への夢 (冒険の森へ 傑作小説大全13)
冒険の森へ 傑作小説大全 13 飛翔への夢 (冒険の森へ 傑作小説大全13) / 感想・レビュー
KAZOO
長編は佐々木さんの「ベルリン飛行指令」の一つで、昔戦争の三部作を読んでいたのを思い出しました。昔読んだときは筋を追うのにいっぱいで細かいところや人物像をあまり考えないで読んだのですが、今回読み直してみて人物像をうまく描いていると感じました。ショートストーリー5編と短編11編がありほとんどが初読でしたのでかなり楽しめました。全体のサブタイトルにある通り飛行に関するものがほとんどです。芥川龍之介の「仙人」というのははじめてですが、彼の作品らしくなく面白さがあります。
2016/02/13
starbro
集英社の創業90周年企画 傑作小説大全「冒険の森へ」全20巻完読プロジェクト第十弾は第13巻「飛翔への夢」です。ようやく半分まで来ました。本巻はタイトルの通り、飛行機や空に纏わる小説集です!本巻では何と言っても佐々木譲の長編『ベルリン飛行指令』が断トツです。昨今の零戦ブームに乗じて映画化されないでしょうか?その他の作品の内、掌編では芥川龍之介の『仙人』、短編では戸川幸夫の『爪王』がオススメです。
2016/02/22
ぐうぐう
『冒険の森へ』第13巻は「飛翔への夢」。空を飛ぶことを描いた小説が収録されている。掌編では、芥川龍之介の「仙人」がおもしろい。なんとも不思議で、人を食った話でありながら、人生の真髄のような主題が秘められている。短編は、とにかくバリエーション豊かなラインナップ。筒井康隆のドタバタが痛快な「五郎八航空」、SFだがいかにもシーナ的世界観が愉快な椎名誠「ねずみ」、馬鹿馬鹿しすぎるユーモア小説の東野圭吾「超たぬき理論」。だが、一番印象的なのは、野坂昭如「凧になったお母さん」だろう。(つづく)
2016/02/11
inarix
戸川幸夫氏の『爪王』を読みたくて、掲載された資料を探し見つけたのが本書。秋田と山形の県境に聳える神室連峰のふところで生まれた若き野生の角鷹は、己の人生最後の“名鷹”を育てあげようとする老鷹匠に見出され〈吹雪〉と名付けられる。老鷹匠に鍛えられた吹雪はやがて数多くの獲物を狩る見事な俊鷹となった。近隣の村には家畜を食い荒らす老獪な赤狐が現れ、吹雪はこれを屠りにゆくが――。前半は老鷹匠と、後半は赤狐と。吹雪がそれぞれ誇りを賭けて繰り広げる死闘が大迫力。思わず手に汗握って読んでしまう。鮮烈な印象を残す動物文学の傑作
2021/07/13
黒豆
長編として佐々木譲のベルリン飛行指令が良かった。零戦をベルリンまで飛ばすというストーリー、当時のインドやイラクなどのアジア情勢が興味深かった。その他で印象に残ったのは城山三郎-死の誘導機、豊田譲-われ特攻に参加せず、東野圭吾-超たぬき理論。
2016/03/27
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