アジア人物史 第3巻 ユーラシア東西ふたつの帝国
アジア人物史 第3巻 ユーラシア東西ふたつの帝国 / 感想・レビュー
鯖
唐とアッバース朝の2つの帝国を中心に。めっちゃ分厚く内容盛りだくさんなので、パラパラと読む。耶律阿保機という名前かっけえなと思ってた契丹や突厥等の遊牧民の章が面白かった。ハングルじゃないけど契丹大字小字という独自の文字を建国早々造り上げ、300年以上も国がもったんだからすごいことだよなあ。唐末期の黄巣は名前は知ってたけど、食用人間を家畜として飼い、石臼にぶっこんで兵站とする舂磨砦とはいったい…。則天武后は本邦の奈良の女帝とも被るけども、仏教が女性皇帝の正当性を担保するというのはなるほどな~と。
2024/07/20
崩紫サロメ
人物を主題にすることで国の枠組みを超えてその時代を描けることが本シリーズの良さであるが、この巻では時代を縦断しているところもあった。具体的には「東アジア仏教の貴重を築いた僧侶・居士」で、新羅の僧。元暁を中心とし、その影響を受けた他国の僧、更には20世紀初頭の歴史家崔南善による元暁に対する評価、韓国ナショナリズムと元暁など、一人の人物を軸にすることにより、縦にも横にも展開していて面白い章であった。
2023/09/20
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