虚剣 (コバルト文庫)
虚剣 (コバルト文庫) / 感想・レビュー
永山祐介
僕が兄妹(もしくは姉弟)の物語に期待している点は、端的に言えば「それでも諦めきれない恋心」というところでしょうか。社会的な制約が許さない、相手を道連れに地獄へ落ちるようなものかもしれない、家族を裏切る行為かもしれない、そういった諸々の「ためらい」を抱えつつも、「それでも」捨てることの出来ない恋情に惹かれるのだと思ってます(だから、結末がどうなるかはさして重要ではなかったりする)。で、そういう点で見ると、この物語は十分に兄妹ものの要素を備えていると言えましょう。琴の静かな恋情は、強いものがあったと思います。
2005/01/04
椿屋
キル・ゾーンにどハマりした後に初版で買ったものの、2度の引っ越しを経ても積ん読だった一冊をやっと読み終える。いまや気づけば、須賀しのぶがコバルト作家だと知らない読者も少なくないのでは。著者初の時代小説は、なんとも清廉で切ない業と愛の物語になっている。
2017/05/19
紫鈴
本人もあとがきで書かれていますがなんとコバルトらしからぬ本!いや、この方の本は総じてそうなんですけど。漢、武士道です。☆4
2008/02/06
punto
追記。
2008/05/06
alleine05
コバルト文庫なのになんと漢臭いガチな剣客もの。だが、それがいい(にやり) まあ、たしかに青春小説でもあっていると思うけど。最後の勝負の決着のつき方が少々不満だけど、全体的には満足な内容の作品だった。
2011/02/27
感想・レビューをもっと見る