アンゲルゼ 最後の夏 (アンゲルゼシリーズ) (コバルト文庫)
アンゲルゼ 最後の夏 (アンゲルゼシリーズ) (コバルト文庫) / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
人をぐいぐいとのめり込まれる小説というものは人間の痛さや苦しみ、世界の残酷さや理不尽さを容赦なく、描いていても一抹の何かも忍び込ませているようなものだと思わずにはいられません。受け入れやすい嘘と残酷な真実、負い目と打算と自己陶酔の悲しみと甘えの中でも存在している相手を想うこと。人ではなくなったアンゲルゼも拒絶されると混乱する様は痛々しいです。無尽蔵に伸びる隠れた高スペックの持ち主、比奈が高耶さんにダブります・・・・。
2012/04/24
ひー坊
甘酸っぱいわ~青春だわ~。けど暗い現実を背負って成長して…なかなか好みなお話。
2019/10/04
michi
目立ちたくない内気な少女が殻を破って成長する話…が少女小説の王道ではあるけれど、須賀さん容赦ない〜半端ない〜。(文字通り殻をやぶってはいけない訳ですが。)自分自身もまだまだ未熟なのに生まれたてのマリアの母ともいうべき存在にならなくてはいけない陽菜、ひたすら陽菜を慕うマリアがかわいくて陽菜を応援したくなる。養母遥との関係が近づいたり遠のいたりが切なかったですが、湊家でのやりとりではつかの間の幸せがあってよかった。今後の未孵化の運命を考えると色々切ない。覚野圧勝だそうですが湊好きですよ〜。覚野の活躍はまだ先?
2013/05/22
ヨイシカ
未孵化の過酷な運命を知り、軍では人でなく兵力として扱われる厳しい現実の中、普通の少女として花火を楽しむ比奈のささやかな夏が切なくて眩しい。2巻目はさらに血腥い話になってきたけど、わだかまりのあった義母や友達に歩み寄り和解する比奈に成長が見られてよかった。全体的に重い話だけど、そんな中にも敷島と東准尉のコミカルなやりとりがあったり、なんだかんだ比奈を放っておけない覚野が見られたりと、匙加減が絶妙。
2010/03/01
chiwa
陽菜が痛くてつらかった。この先のことを考えると怖いなぁ~
2010/11/11
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