月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ! (コバルト文庫)
月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ! (コバルト文庫) / 感想・レビュー
しゅわ
雑誌を読んでなかった者としてはそんな話が存在していると噂に聞いたこととしかなかった「マボロシの」未収録作品掲載。しかもコバルト文庫のピンクの背表紙♪それだけでもテンションがあがってしまいました。 氷室女史の平安もの…というと、峯村さんの挿絵の印象がめちゃくちゃ強いので、「月の…」の妙にリアルな挿絵にはちょっと戸惑いましたが、文章がとてもきれいであっという間に読了。 表題作の「月の…」はしっとりと大人の物語で、読み終えた後はいろいろ感じる深いお話です。
2012/09/01
olive
「ざ・ちゃんじ!」元祖!入れ替わりもの。千年前の昔に描かれた、姉と弟が入れ替わる「とりかへばや物語」を氷室冴子流にアレンジ。氷室冴子本が読みたくて選んだ一冊。好きで入れ替わったのに男とは生きにくいものだと悩んだり、女って面倒くさい!もっと外の世界が見たいっとモヤったり。元祖!ジェンダーとはなんぞやも垣間見れて面白い。そして、姫や若君のおそば付きの女房がカッコイイ!!好きだよ、小百合ーーー!ヤングアダルト本世代のみなさん、読んでみてね。そして氷室冴子世代のみなさんは懐かしいですよ。
2021/06/26
たねひ
氷室冴子さん。中学生の頃に『なんて素敵にジャパネスク』の新装版がきっかけではまって、古本屋で色々と買い漁ってた時期がある。現代物も一昔前の懐かしい雰囲気が感じられて好きだけど、やっぱり平安物が良いなあと思った。『月の輝く夜に』は、少女小説とは思えない苦い話。主人公の性格も、十七歳にしては大人びているように感じる。『ざ・ちぇんじ!』は再読。やっぱり面白かった。『クララ白書』や『アグネス白書』も読んだはずなのに、内容はうろ覚えだな。白路さんって、あんなにぶっ壊れたキャラだったけ…。
2015/05/11
ダージリン
「月の輝く夜に」は恋愛の機微が大人向けな物語で、短いけれど作品世界に浸れます。「ざ・ちぇんじ!」は好きだったわりに忘れてて、大変楽しめました(笑)。コミカルで勢いがあり、ツボを押さえた展開で一気に読めます。現代もの2篇もなつかしかったです(が、かなり忘れている!)。
2012/09/04
みみずく
表題作ほか5編収録。「月の〜」の切ない恋物語でしっとりしていたら「ざ・ちぇんじ」のドタバタ劇が始まり、火村彩子センセーのエキセントリックな2エピソード。更にクララ白書の番外編まで詰め込まれていて波乱に富んだ一冊だった。久しぶりに「なんて素敵なジャパネスク」の瑠璃姫に会いたい!と思った。
2015/05/16
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